※パロディー注意
※高校生基山×ロボット緑川♀











きれいな新緑色の髪をした彼女に出会ったのは星が降ってきそうな夜のことだった。

決して瞬きをすることのない彼女の瞳を見つめて俺は一言。




「………ロボッ、ト?」








とある企業が開発した、本物そっくりの人間ロボット。
それがリュウだった。

ロボットの正式名称は『RYU-13g』というらしいけど長いし呼びにくいので、俺が勝手に命名した。



どうやら俺は開発した企業から動作確認のモニターとして選ばれたらしい。


それからというもの、俺とリュウの奇妙な共同生活が始まったのだった。











「……ヒロト、コレは?」

「…あぁ、これ?これはテレビだよ」

「てれび…」

「このチャンネルで遠隔操作をして、局を変えたり音量を調節したりするんだ」

「……すごい」







高校生になって早2年。
中学を卒業して姉さんの元を離れ、一人暮らしを始めてからもうそんなに経つのかと改めて実感する。

まさかロボットと一緒に住むことになるなんて、誰が想像しただろうか。





ちなみに取り扱い説明書というものは存在しない。
このロボット…リュウはまだ試作品の段階であって、俺はそのモニター。つまり、俺が使用することによって取り扱い説明書が出来上がる訳だ。

肌も髪も瞳も、全てが人間と見間違えてしまいそうなのに、それでもやっぱり目の前で珍しげにテレビを眺める彼女は俺達人間の手によって作られたロボットで。


知らず知らずの内に、じっとリュウを見つめてしまったらしい。さっきから彼女が小首を傾げてこちらを見ている。


「……どうか、しましたか?」

ガラスの様な綺麗な真っ黒い瞳で見つめられていることに気付いて、思わず目線を逸らす。
頬に熱が集まるのを感じて、いやいや違う違うと心の中で否定して首を振った。


「…どうもしないよ。あ、そうだリュウ。君、お風呂はどうするのかな?機械だから水に濡らしちゃ駄目なの?」

「完全防水加工してあるので大丈夫、…です」

「そっか。調度お風呂入ってるから先に入っていいよ」

「はい、分かりました」



ウィン、と微かな機械音が響かせ、リュウは風呂場へと続く廊下を歩いて行った。


その後ろ姿をぼんやりと見つめて、ふぅ…と一息つく。
今日初めて会った時からリュウの顔が頭から離れない。
企業の開発者からリュウの説明をされている最中も、そういえば彼女の方ばかり見て、あまり話を聞いていなかったかもしれない。
まったく、開発者の好みだか知らないけど、リュウはその辺にいる女の子よりも全然可愛い。
そりゃ俺だってドキドキする訳で…。

再び頬が熱くなってきたのを感じて俺は頭を抱えたくなった。



ロボットに恋するなんて、どうかしてる。










「……ロト!ヒロト!」


リュウの特徴ある機械的な声が聞こえて、意識が浮上する。
リュウの声は風呂場の方から聞こえてきて、どうしたのだろうかと疑問に思いながら脱衣所へと向かった。




この時の俺は、本当に浅はかだったと思う。
一つ屋根の下で、ロボットとはいえ、女性と一緒に暮らすという重大性に俺はまだ気付いていなかったのだ。



俺の視界に飛び込んできたもの。それは新緑色の長い髪をしっとりと濡らして、白い湯気を纏った彼女だった。


「ヒロト、これ…なんで泡立たないの…?」

以前姉が置いていったトリートメントのボトルを持ってこちらに話し掛けるリュウは、もちろん何も身に纏っていない、所謂、はだか。


俺は全身の血が沸騰したようにざわめくのを感じた。



「………っ!ちょ、リュウ!!!ま、前!!前隠して!!!あああ、タオル!そのタオル使って!早く!!!」

大声でそれだけ彼女に言って、とりあえず扉を閉めて脱衣所を出る。
まさか、リュウが脱衣所まで出てくるなんて思わなかった。ついさっき見てしまった彼女の肢体を思い出して、恥ずかしさの余り俯く。




「生身の人間とどこが違うんだよ…!」





俺の真っ赤に染まった頬はしばらく元に戻りそうになかった。









end


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やっちまったー\(^O^)/
リュウにもっと感情入れたい…!
ものすごく俺得、お粗末さまでした……!








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