僕は影が薄い。
だから昔から人に気づかれないことが多かった。
まるで、そこに存在してないみたいに。
「幽霊みたいだ」
自分で自分をそう例えてみると、どうしようもなくピッタリで。
自分を幽霊だと思うと、気づかれない事も当たり前のように思えて。
「何 言ってんだよ」
そんな時に出会ったのがキミだった。
「ここにいんだろーが」
僕の頭を叩いたその手の暖かさは、僕が確かにここに存在していると実感させてくれた。
そしてキミは、僕がどれだけ居なくなって、どれだけ消えかかっても見つけてくれた。
幽霊みたいな僕なのに、キミは僕のそばに居てくれた。
だから、ちょっとだけ期待してたんだ。
本当は僕は生きてて、いつもみたいに気づかれてないだけなんだって。
学校にいったら、いつもみたいにキミが声をかけてくれると思ってた。
でも現実は、僕は死んでいて。
「おはようございます」
そう声をかけても、キミの声は、温もりは帰ってこなくて。
何度も、何度も声をかけ続けた。
けどキミは気づかない。
僕が存在してないみたいに。
キミを引き留めようと手をつかんでも、前で通せんぼうしても、
この体はキミをすり抜ける。
「幽霊みたいだ」
呟いた僕に言葉を返してくれる人は、もう、いない。
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かがみん×幽霊黒子っち
リレー小説を書くことになったので、そのネタでです!
皆さんの素敵文の中に私なんかが入っていていいのか不安ですが、精一杯頑張ろうと思います!