僕は影が薄い。

だから昔から人に気づかれないことが多かった。

まるで、そこに存在してないみたいに。



「幽霊みたいだ」



自分で自分をそう例えてみると、どうしようもなくピッタリで。

自分を幽霊だと思うと、気づかれない事も当たり前のように思えて。

「何 言ってんだよ」
そんな時に出会ったのがキミだった。



「ここにいんだろーが」



僕の頭を叩いたその手の暖かさは、僕が確かにここに存在していると実感させてくれた。

そしてキミは、僕がどれだけ居なくなって、どれだけ消えかかっても見つけてくれた。

幽霊みたいな僕なのに、キミは僕のそばに居てくれた。





だから、ちょっとだけ期待してたんだ。





本当は僕は生きてて、いつもみたいに気づかれてないだけなんだって。

学校にいったら、いつもみたいにキミが声をかけてくれると思ってた。


でも現実は、僕は死んでいて。


「おはようございます」

そう声をかけても、キミの声は、温もりは帰ってこなくて。

何度も、何度も声をかけ続けた。

けどキミは気づかない。

僕が存在してないみたいに。

キミを引き留めようと手をつかんでも、前で通せんぼうしても、

この体はキミをすり抜ける。



「幽霊みたいだ」



呟いた僕に言葉を返してくれる人は、もう、いない。










†**++*+*†*+*++**†










かがみん×幽霊黒子っち

リレー小説を書くことになったので、そのネタでです!

皆さんの素敵文の中に私なんかが入っていていいのか不安ですが、精一杯頑張ろうと思います!

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -