何故こうなったんだろう

確か中学校のときは違った筈だ

そう、中学校のとき、僕は忠実に勝利を求めていたんだ

だからどんな試合でどんな敵だろうと仲間にノルマをかして全力を出させた

敵を常に同格と見て接していた筈だった

なのにいつから

いつから僕は勝利が当たり前になったんだろう

結果は全て、勝つのが前提

今の僕は相手を侮り、見下し、過程の面白さを求めている

あの頃の忠実さが嘘のように僕は勝利が当たり前になってしまっている

でも、何故あの頃の僕は勝利を求めていたんだろう

今も昔も僕は僕の筈なのに何故ここまで変わったのか

それが僕にはわからなくて無性に怖い

自分の知らないうちに自分が変わっていくのが、怖い

そして、僕が悩むと必ず誰かの声が聞こえる

『なんで恐れるんだい?』

いや、誰かじゃない

これは僕の声

『周りの有象無象なんて気にするな お前の言うことは絶対 お前が負けるなんてありえない』

僕の声の筈なのに僕とは違った声質のこの声は不思議と僕に安らぎを与える

そう 僕は正しいんだ

『お前が正しい お前は何も間違ってない 我を通せ 進み続けろ』

間違ってない 間違ってない

僕は絶対だ

勝利は呼吸と同じ

求めるものじゃなくあって当然のもの

っていて心していると言われようと事実だ

僕はまた今日も勝利を重ねる








傲慢@赤司

自分の進む道に疑問を持ちながらも悪魔と共に進み続ける赤司様ー

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