鳴りだしたアラームの音が部屋に冷たく響く。
それを止めて俺は寝ぼけ眼で携帯を開いた。
表示されている日時は11/21 6:00
日付が妙に引っかかる。
「あ……そっか」
しばらく考えて、ようやく何の日かを思い出した。
「今日誕生日か………」
*
けど、だからといって今更祝ったりもしない。
小さい時はまた一つ大きくなるっていって喜んでたけど、今は「ああ また誕生日か」程度にしか思わないし。
………けど、それは去年までの話だ。
誕生日ってことは記念日だ。
そういう記念日はやっぱり
「期待………しちまうよなぁ………」
彼女(男)がいる身としては何かあるかと期待しちゃうんだよ。
まぁ、アイツに限ってそんなことは無いと思うけど。
ツンデレで、自己中で変人。
そんな扱いづらい三拍子が揃ってるアイツ。俺の誕生日なんて知ってるはずがない。
とりあえず朝飯食って外に出ないと。
*
「遅いのだよ」
開口一番に俺に言い放つ真ちゃん。
ジャンケン無しで俺が漕ぐことになった。
この調子じゃ、やっぱり誕生日なんて知らなそうだ。
「ったく わかったよ」
知らないことは予想がついてたから特に何も言わず、俺はペダルを漕ぐ。
後ろからはいつも通りしるこをすする音。
ちょっとだけ虚しいけどこのいつも通りな感じはイヤじゃない。
*
学校について、校舎裏にリアカーを隠しにいく。
ちなみに真ちゃんは先に教室に向かってるから俺一人。
「はぁ………って ん?」
リアカーを自転車ごと押してると、リアカーに何か残ってんのに気づいた。
真ちゃんの忘れ物かな?
なんとなーく持ち上げるとそれは包装された小さな箱だった。
アレ メモが貼ってある……
『今日のラッキーアイテムなのだよ
誕生日おめでとう』
見間違いようのない綺麗な字は間違いなく真ちゃんので、言葉通りに受け取るならこの箱は俺へのプレゼントってことで………
「マジで………?」
箱を開けると、ロケットのついたペンダントが入ってた。
ロケットには写真が。
「………よっしゃ」
今までで一番の誕生日かもしれない。
そんなことを思いながら俺はペンダントをつけて教室に向かった。
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いつも以上のgdgd☆←
写真は皆さんのご想像にお任せいたしまーす
Happy Birthday Dear 高尾!