鳴りだしたアラームの音が部屋に冷たく響く。

それを止めて俺は寝ぼけ眼で携帯を開いた。

表示されている日時は11/21 6:00

日付が妙に引っかかる。

「あ……そっか」

しばらく考えて、ようやく何の日かを思い出した。

「今日誕生日か………」







けど、だからといって今更祝ったりもしない。

小さい時はまた一つ大きくなるっていって喜んでたけど、今は「ああ また誕生日か」程度にしか思わないし。



………けど、それは去年までの話だ。

誕生日ってことは記念日だ。

そういう記念日はやっぱり

「期待………しちまうよなぁ………」

彼女(男)がいる身としては何かあるかと期待しちゃうんだよ。

まぁ、アイツに限ってそんなことは無いと思うけど。

ツンデレで、自己中で変人。

そんな扱いづらい三拍子が揃ってるアイツ。俺の誕生日なんて知ってるはずがない。

とりあえず朝飯食って外に出ないと。







「遅いのだよ」

開口一番に俺に言い放つ真ちゃん。

ジャンケン無しで俺が漕ぐことになった。

この調子じゃ、やっぱり誕生日なんて知らなそうだ。

「ったく わかったよ」

知らないことは予想がついてたから特に何も言わず、俺はペダルを漕ぐ。

後ろからはいつも通りしるこをすする音。

ちょっとだけ虚しいけどこのいつも通りな感じはイヤじゃない。





学校について、校舎裏にリアカーを隠しにいく。

ちなみに真ちゃんは先に教室に向かってるから俺一人。

「はぁ………って ん?」

リアカーを自転車ごと押してると、リアカーに何か残ってんのに気づいた。

真ちゃんの忘れ物かな?

なんとなーく持ち上げるとそれは包装された小さな箱だった。

アレ メモが貼ってある……

『今日のラッキーアイテムなのだよ






誕生日おめでとう』

見間違いようのない綺麗な字は間違いなく真ちゃんので、言葉通りに受け取るならこの箱は俺へのプレゼントってことで………

「マジで………?」

箱を開けると、ロケットのついたペンダントが入ってた。

ロケットには写真が。

「………よっしゃ」

今までで一番の誕生日かもしれない。

そんなことを思いながら俺はペンダントをつけて教室に向かった。






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いつも以上のgdgd☆←
写真は皆さんのご想像にお任せいたしまーす

Happy Birthday Dear 高尾!
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