王道展開所望致します!

実はチームの総長や幹部な生徒会役員や実は敵対チームのすっごい可愛い金髪美少年な転校生も所詮は王道物語の中だけだって事に気付かされたのは、つい最近の事だ。
気付かせてなんて…くれなくてよかったんだぁぁぁぁ


「漏れてんぞ…」


夢が奪われた…いいじゃないか!
俺たち腐男子がむさ苦しい全寮制男子校で夢くらい見たってさぁ!


「…まぁそうなるとお前は必然的に腐男子受けになって、ケツ掘られるけど、そこも含めて夢見てんなら、俺が掘ってやろうか?」

「ぎゃぁぁぁぁ!!」
「ケッケツ触んじゃねぇ!気持ち悪い!見ろ!この鳥肌!!だいたい腐男子受けなんて俺限定に認めねぇ!!…って、は??」

「だから、だだ漏れなんだよ。周りを見て見ろ!お前がんな変な叫び声あげるから注目の的になってんぞ…フッ」


俺はべつに主人公でもなんでもない、ちょっと脳が腐ってる平凡男子で、横で腹抱えながらピクピク気持ち悪い笑方してるコイツもちょっぴりイケメンな今年からの同室者だ。
だけど、どこぞのBL小説のように美形とつるむ平凡が居ても呼び出されたりなんかはしない。
期待通りに、親衛隊はあっても金持ち学校らしく皆立場をわきまえてるし、顔審査がある学校じゃないんだから、平凡と美形が仲良くお友達でも、いちいち目に止まるほどじゃない。


「制裁されたいわけじゃないけどさぁ…なんか、統率取れてるってか現実的?で平和だったんだよね」

「あぁ?あぁ…親衛隊?まぁ、みんな健全な付き合いしてるわけじゃないけど、放置プレイ好きがいたわけじゃないから、ちゃんと餌あげてたからじゃない?」


確かに生徒会役員は、親衛隊を性処理に使ってたりはするけど、それだけじゃなくて、ちゃんとコミュニケーション取ってたりするし、何より隊長がしっかりしてんだよな…。


「けど、お前この前まで浮かれてたろ?王道転校生に」

「そうなんだけどさぁ、今時王道アンチ転校生クンだったよ?出迎えの副会長とのイベントも食堂での会長とのイベントも双子のイベントも制覇してくれたよ!!なのにどうして、何も起こらないんだぁぁ!!」

「目立ってんぞ…」


そうなんだよ!イベント制覇したら、もっと親衛隊が動くかと思ったら、地味なんだよね…騒いでる奴もいるけど、転校生が制裁にあった話なんて聞いたことないしな…それに…


「なんで、会計だけ転校生に張り付いて無いんだろ…まっまさかの会計だけ仕事して最終的には会長×会計!?」

「まぁ、それだけは無いだろうなぁ。誰がどう見ても会計サボってるし、一人で責任感持って仕事するタイプじゃないっしょ?どっちかって言うとタイプじゃないって方がしっくりくると思うけど」

「実は猫かぶりで…「それも無いだろうな、実は真面目でセフレなんていた事ありませんってやつだろ?お前も見たことあるだろ?会計様のセックスLive!」


そうなんです。TPOってなにぃ?なんでセックスしちゃいけないのぉ?ヤリたくなっちゃったんだもぉん!とおっしゃるのがウチの会計様なのだ。

「お前が言う会計イベントってセフレなんて虚しいだけだ!セフレなんてやめろよ!ってやつだろ?あの会計だったら、なんでセフレがだめなのぉ?とか言い出しそうでしょ」

「…お前、一人何役だよ…」


だけど、俺の腐男子センサーが働くんだよ…絶対何かあるって…


「嬉しそうに言う事じゃ無いと思うけどね…」

「…あ…「漏れてるよ」

「だいたい、お前も無関係じゃないだろ?クラスメイトで席も近いし!」

「お前が転校生の隣だから俺が絡まれてんの!お前がイケメンホイホイの対象なんかにされるからだよ!」


王道アンチ転校生は同じクラスでコイツの隣の席。で、コイツは見事に絡まれた。
だけど、あろうことか転校生の話を遮り後ろの俺に話しかけたもんだから、俺が意味が分からないお説教をされ、それから俺を見るたび、突っかかって来られるのだ。


「まさに、巻き込まれ平凡受け王道ルート…フッククッ」

「だぁぁぁっ!!気持ち悪い事言うんじゃねぇぇ!!」


王道面子の生徒会役員にアンチ転校生が来て何もないなんて、思いたくないだけかもしんないけど、だけど感じるんだよ…

絶対的な俺の腐男子センサーが!!

ウキウキしながら言う事じゃないかもだけど、当事者じゃないなら傍観してたい!って希望で、これから何かがきっと始まるんだ…いや始まってくれなきゃ嫌なんだ!


「すでに当事者…ククッ」
「……ッッだぁぁ!!うっさいッ!!」



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