※同級生設定
※苗字固定

きっかけは1年生の時の日直だったことを覚えてる。宮地と宮野で出席番号が前後なわけだったから日直のときは彼とペアだった。

第一印象といえば校則の厳しい秀徳で金髪が1人だったから余計に印象的だったのかもしれない。


「宮地くんてさー、顔可愛いのにその身長となんか似合わないよね」

最初発したことは失礼きわまりない発言で…あの時の宮地くんの顔は一生忘れられないかもしれない。一度面食らった顔をしたと思ったら笑顔になって「うるせー刺すぞ」と。


そんな物騒な言葉が出てくるとは思わなかった私は思わず笑っちゃったけど。その会話がなかったら関わることだってなかったと思う。ここまで仲良くなることも。告白されることも…――――

***

「何にやついてんだ」

気がつけば現実に。
ふと顔をあげれば目の前には今ちょうど考えていた彼が現れた。「…べっつにー」と私は可愛くない返答をする。そんな宮地も「…ふーん」と返す。


「……帰んぞ」
「練習は?」
「終わった」
「んじゃ帰りますか…」

ガタッと席を立って彼らは廊下を出る。

お互い会話はないが当たり前のように手を繋ぎ、今日も帰路につく。


「……さっき、」
「ん?」
「にやついてた理由でも教えましょーか?宮地くん?」
「どうせアレだろ、今日の夕飯のことでも考えてたんだろ?」
「……木村くんの軽トラ借りて轢いてあげようか?」
「あははー、パイナップル投げんぞ」
「……宮地くんてさー、顔可愛いのにその身長となんか似合わないよね」
「………うるせー、轢くぞ」
「ぶっぶー、はずれ!あの時のセリフは『うるせー刺すぞ』でしたー」
「知るか、んなモン。つか轢くぞ。木村の軽トラで」


そのあともぎゃーぎゃー会話しながら家に着くまで会話は続く。悪態ついてもあの時のことを覚えてたことが本人には言わないけどかなり嬉しかった。







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