※女装ネタ注意

「…宮地って女装趣味あるんだね」
「んなワケあるか!」


べしっと頭を思いきり叩かれた。酷いなあ宮地くん。そんな私は今自分の学校である秀徳の文化祭を回っていたところ、たまたま宮地が女装してるという面白いネタ……いや、珍しい姿が気になって話しかけてみたらまあ冒頭に戻る。




「ちなみにそれはウィッグ?」
「おー」

宮地の女装はメイド姿で金髪のストレートロングの191センチ女子……顔は女の子に負けないくらい可愛いのにこんなに背が高い女子を間近で見るとなると…とても迫力があるのだ。

「胸はつめてないんだ?」
「そこまで気合い入ってねーよ」
「うん、そこまで気合い入ってたら宮地と友だちやめてるかも」


そりゃそーだと頷く宮地。ちょっと私もひいてしまう…木村くんの軽トラでいっそ轢いてしまおうか。現実、そうならなくて良かったよ。

「ねー、『おかえりなさいませ、お嬢様』とか言ってくんないの?宮地」
「誰が言うか!刺すぞ」
「え、言わないの?」
「何で言う前提なんだよ!録音準備いらねーから!」

少しツッコミに疲れが見えてきた宮地清志。しょうがないのだ、私が日常的にボケまくりだから自然と宮地がツッコミ役になる。それにしても、

「…ぷっ」
「…笑ってんな」
「……いや結構堪えてたんだけどね…!アハハハハ!!もう無理ー!足筋やっばい……!」
「苗字刺す」
「ぎゃー!」

笑いすぎた私にお得意技のヘッドロックをかます。苦しい!いろいろ苦しいんだけど!笑い疲れてヒーヒー言ってる私と後ろからヘッドロックをかましながらいつもの笑顔が消えた宮地の2人の表情はクラスの皆曰くなんとも対称的だったという。


「いや、だって!顔はもともと可愛いのに191センチでしかも女装しちゃって……!あー、笑える」
「いつまでも笑ってんな!」
「あいたっ」

今度は叩かれた。
いつもより暴力系な宮地、暴力はんたーい。

「おーなるほどな。お前は軽トラに轢かれたいんだなー?」
「…あれ、おっかしいなー…顔が笑顔なのになんだか宮地清志くんが怖いなー」
あっれー?なんて言えば怒りの沸点が頂点に達したのか木村ァ!軽トラー!なんてクラスに向かって叫ぶ。怖っ。そんなときは…逃げるが勝ち!

「あ、逃げんな苗字!」

いや、逃げるでしょ。
怒らせてゴメンね宮地、と苗字は逃げながらとりあえず心の中で謝っておいたのだった。







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