「うわ、最悪なんだけど」

傘盗まれた。
外は生憎の雨、しかも台風がきてるらしく風もいかんせん強い。コンビニまで行って傘は買いたくない、どうせなら傘を新しく買い直したい。そう思って頭にタオル被って家まで走ろうとしたら「おい」と後ろから首ねっこ掴まれた。こんなことをするのはあいつしかいない。私は前を向いたまま反応した。

「なにすんの、宮地」
「おい、その反応はなんだ?そこは『ありがとう』じゃねーのか刺すぞ」

相変わらず物騒な……まあ彼と顔を合わせるのは結構久しぶりで、少なくともインターハイで負けてから見てなかったから元気そうでなにより、って口に出しては言わないけど。相変わらず私も可愛くないもんだ。

「彼女の首ねっこ掴む彼氏なんているわけないじゃん」

てか、さすがに苦しい。そう言うと「おー」なんて返事をしながら首ねっこを離す。ホント容赦ない、てか部活どうした。


「ミーティングだけなんだよ、今日」
「エスパーか」
「顔に書いてあんだよ」

その後は会話が途切れ、なんとなく無言になる。無言になっても気まずい空気が流れないのはなんとも不思議。

しばらくすれば宮地は傘をさして私を引っ張って帰路についたのだった。


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/(^q^)\な に こ れ





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