「菅野くんの唇が気持ちいい」

上半身を纏う着衣を脱いで。
語らいの最初がこの言葉。
いきなり。

「いきなりなんですか」
「だから、この口が好きなんだよ」
杉浦はそう言って菅野の唇に指で触れる。

「小さくてさ、唇薄くてさ、なのに笑うと大きくなる。この口。好きなんだよね」

いやらしい言葉でも言うのかと思えば、口の形を率直に褒めているらしい。

「僕は杉浦さんの鼻が好きですよ。高くて形が綺麗」
「アジア顔なのに鼻だけは高いんだよなぁ」
「コンプレックス?」
「そうでもないけどね。菅野くんが褒めてくれるなら」
「鼻高いけど高くないですね」
「控え目な性格なんだ、菅野くんと違って」

笑い合い、お互いの好きなパーツを、撫でた。


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