劇団員の二人。
ダイトとマナブは仲良し。
二人で同居の小さなアパートの中で。

ダイトは足を北に向けて。
マナブは足を南に向けて。

フローリングの上で、頭を並べてダラダラと過ごす。

「マナブ、おめーの北枕じゃーねーじゃろうか」
「そんなん気にせんよ」

ダラダラ。
外は寒そう。
中はポカポカ。
隣には同居人。

「やこーおもれー話してつかあさいよ」
「え?」
「なんぞおもれー話してくれ」
「なんもないよ。お前してくれ」
「わしも無い」
「無いかー」
「無い」
「なんか飲む?」
「いらん。ここにじっとしとれ」

ダイトが、起き上がろうとしたマナブの頭を押さえる。

ポカポカポカ。
あったか赤外線。

「そろそろ行かんといけんな」
「そやなぁ」

皆さんの年末のお楽しみ。
劇団ザッツのクリスマス公演出番ですよ。
出番です、ダイトさんマナブさんよろしいですかー。

「リハ何時からやったっけ」
「そろそろじゃろー」
「そろそろか」
「そろそろじゃ。難儀じゃー」
「外に出るんが難儀や。いかんといけんし」
「いかんといけんな。難儀じゃぁ。わし眠なってしまう。出番どこらへんじゃ」
「どやったっけ。ああ、寝てたい。このまま寝てたい」
「まだ1時間はあるんじゃろ」
「ある」
「じゃあもう少し寝るけんわし。起こしてくれ」
「俺も寝るよ」

ポカポカポカ。
お昼寝には絶好です。
二人で寝るならもっといいです。

舞台がんばれダイトさんとマナブさん。
皆が待ってるダイトさんとマナブさん。
ダイスキダイスキ、ダイトさんとマナブさん。


20100204加筆修正、完
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