トイレに押し込まれていきなり唇を奪われる。
「15分休憩って短いですけど」
菅野は唇を離してそう言って、杉浦を見つめた。
杉浦は眩暈を感じる。

どうして自分はこうなんだ。
毎回毎回。
いつもいつも。
会議の休憩中になれば菅野に襲われて。

「15分休憩って短いですけど。絶対抜きます」
何を言ってるんだ菅野君。
抜くとか。
ヘルスのお姉ちゃんでもそんな台詞、面と向かって客に言うだろうか。
菅野の手が杉浦のベルトを外し、それを顕わにさせるまで物の1分。
その間、菅野は杉浦から視線を逸らさない。
黙って見つめて。

菅野は杉浦の股間まで姿勢を落とす。
立ち上がった物を予告なく、口づける。
先端にキスをして、カリに舌を這わせる。
杉浦は、声が洩れそうになるのをひたすら堪えた。
菅野の生温かい口の中に収納される。

菅野も杉浦も、他に男の体を知らない。
試す様に相手を撫でる。
今も菅野は杉浦の体で試験を行っている。
どこがいいのか、感じるのか。

小さく音を立ててしゃぶられる。
気が気ではない。
個室の外に人の気配は無いが、余りのスリルといやらしい音のせいで、杉浦は落ち着かない。

菅野が杉浦の物を吸い込む。
袋を舐められ、尻の穴にまで舌を挿入され、竿に戻り。
繰り返される下半身への舌の愛撫。
激しいフェラチオに、杉浦は耐え切れなくなって菅野の頭を両手で押さえる。

「かんちゃん、ごめん…」

菅野の口の中に発射。

快感で腰が抜けそうだ。

菅野は便器の中に杉浦の精子を吐き出し、トイレットペーパーで口の周りを拭いた。

いやらしい顔だ。
疲労した下半身とは真逆の、爽快な脳でそう感じる。

菅野の小さな顔、小さな口が、自分を粉々にする。
菅野はニヤニヤといつもの笑顔を見せながら、小声で告げた。

「9分。丁度いいんじゃないですか?」


20090525完



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