時々徹は機嫌の悪い時に「どうせ俺は立たねぇからこの先結婚なんかしねーよ!」と叫んでいる。
叫ぶほどの事なのか、と思うが、俺も相手の男性がイかないと、セックスしたって気分にならないから、やはり薬の所為で不能になるのは可哀相だと思った。

比率と言えば、この病院の患者の殆どが、血液型がB型だったのも驚きだ。
日本人の約二十%がB型だというのに、病院内では六割がB型のようだった。
少なくとも俺がいた二○三号室の中ではそうだった。
丁度十人その部屋で寝起きしていたけど、その内六人がB型だった。

俺はB型。徹もB型。カオル兄さんもB型。アオちゃんはAB型で勇志さんとぐっさんはO型。A型が一人もいない。バランスが悪いことこの上ない。

拓也ちゃんはどうなんだろう。
拓也ちゃんは今躁相になっているから、ちゃんと会話もできるかもしれない。
それを楽しみにして、明日こそ拓也ちゃんに声をかけようと、俺は思った。


翌日になって俺はカオル兄さんの部屋の二○五号室に行った。
カオル兄さんの部屋は特に問題児が集められている部屋で、十人が十人とも個性的すぎ
 

←BACK← →NEXT→ 



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -