アオちゃんは、ブリッジで負けこんでて借金になってる煙草を、購入日の内に全員に返した。
俺は三本、回収に成功した。
俺は暇だったから、アオちゃんにくっついて行ってアオちゃんが借金してる人にそれぞれの本数を返していくのを見ていた。
アオちゃんは全部返し終わると今度は俺の煙草を調達してくれる。

俺は購入日にお菓子を買う。
俺はお菓子は全然食べないから、そのお菓子をアオちゃんに渡してアオちゃんが誰かから煙草一箱と交換してくれるのを待つ。
俺が好きなのはセブンスターで、これが百円のお菓子三袋と交換される。
俺にとってはかなり不利な状況だけど、足りない分はブリッジで取り返したらいい。
それで丁度よくなるのだった。

アオちゃんが俺の煙草を交換してくる相手はぐっさんだった。
ぐっさんはアオちゃんの次にこの病院に長居している人で、誇大妄想にとらわれているさすらいのギャンブラーだった。
頭が良すぎてアホになったタイプの一人だ。
ぐっさんはいつも、退職金(ぐっさんは警察官だった)で株を買っておけば良かった、あの株は買いだったんだ、失敗した、ヨメがあの時下らないことを言って俺の邪魔さえしなければ今頃大金持ちになってこんな病院には入らないで住んだのに、というのが口癖だったが、俺から言わせて貰えば、ぐっさんの奥さんの選択は正しかったと思う。

 
←BACK← →NEXT→



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -