叫びながら起きる夢なんて初めて見た。
うわーわーあー。
起きてからも、叫びだしそうだ。
今見た夢を思い出す。
バカコンビのダメウラとバカンノが、いつもみたいに売り場でイチャイチャしだして。
「宮川くんは彼女いないの?」
って、杉浦さんにキスしながら菅野さんが俺に訊く。
俺は内心、お前らが仕事押し付けるせいでそんな時間はねーんだよとか思いながら、
「いないっすよ」
ってゆーとだ。
杉浦さんが菅野さんから唇離して、
「そうなのー。でも別にいいじゃんねぇ。宮川くんにはベッチがいるもんね」
って。
ハァダレソレ?ベッチって誰ですかー。
「宮川くん、どしたの」
岡部っちが、俺の腰に両腕回して抱きついてた。
菅野さんと同じくらいちっちゃいオカベッチが(ああ、ベッチってそういうことか!)俺を見上げてた。
伸びてきた髪を上手に立てて。
太めの黒縁メガネ。
その下は、菅野さんほどじゃないけれども大きな目。
「宮川くん、どしたのって」
「って岡部っち、何抱きついてんだよこれじゃ」
バカコンビみたいじゃないか。
あれ?
俺たちってもしかして、結構バカコンビなのかな?
あれ?
あれれ?
岡部っち、岡部っち?
何してんだよ。顔近づけんなって。目ぇ閉じんなって。
何す…
キスした。
そこで俺は絶叫して起床。
おはよう新しい一日。
呟きました。
「なんで秋山さんの夢じゃないんだ…」
エルデータ秋田エリア一の美女の顔が浮かんでこない自分に泣けてきた。
駄目だ。
バカコンビに悪影響を受けすぎだ。
誰が岡部っちと。バカか。アホか。俺がバカか、そうか。
なんだか朝から情けない気分で一杯だ。
20090904完