∴ そろそろ気づいてよ




※恋人になる前の設定。











授業中だというのにジャックは自分の席からなまえの姿を見つめていた。机の上に両腕をついて俯き、時折顔を少し上げてはなまえを見て、また俯いてとその繰り返しを何度もしていた。
それを隣で見ていたキングが頬杖をつき冷めた目で見つめる。



「……いい加減告白したらどうなんだ」

「え!?こ、告白…?無理無理無理!絶対無理!」

「………」



キングは呆れて溜め息をついた。隣でそんな行動をするジャックにキングはいい加減飽きていた。しかもなまえもジャックのことをチラチラ見ているがジャックはそれに気付かないし、見ているこっちとしては早くくっつけともどかしい気持ちだった。



「うー…」

「ジャック、お前女々しいな」

「うううるさい!…キングはいいよねぇ、女の子の扱いをよくわかってるしさ」

「なんだ、俺が女たらしだって言いたいのか?」

「いえ違いますごめんなさい」



はぁ、とジャックは溜め息をついた。2人は第三者から見ても確実に両思いなのに、2人とも自分から一向に動こうとしない。本当にもどかしい。どうして自分がこんなもどかしい思いをしなければいけないのか。キングは肩を落とした。

きっとジャックもなまえも同じことを思ってるだろう。そろそろ自分の気持ちに気付け、と。





(!、キング!今なまえと目合っちゃった!)
(……よかったな)
(あー早く気付いて欲しいなぁ僕の気持ち)
(告白したら)
(恥ずかしくて無理ー!)
((うざい…))


(2012/1/20)
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