誕生日まであと13日
やっとまともな意見をケイトからもらいました。アクセサリー系、と言われたが一体ジャックはどんなアクセサリー系を好むのだろうか。いやもしかしたらアクセサリー系は苦手かもしれない。そうだったらまた振り出しに戻ってしまう。
本人に聞くのも気が引けたのでここは0組に聞いてみることにした。
「あれ〜?なまえたん、こんなとこで何してるの〜?」
「あ、シン…少女C2!良いところに!」
「少女C2?あはは〜新しいあだ名だぁ〜」
「相変わらず緩いな少女C2!」
体をくねくねさせてニコニコ笑う少女C2は首を傾げて近付いてくる。くねくねさせて近付いてくるその姿を気味が悪いと思ったのは少女C2には内緒だ。
「今変なこと考えてたでしょ〜?」
「いいいや、ななななんにもないよ!」
「あはは〜どもりすぎ〜」
少女C2は両手を後ろに組む。その行動に私は固まる。
そういう行動をとったときの少女C2には気を付けなければならない。いつ少女C2の攻撃が来るかわからないからだ。とにかく少女C2の機嫌を損ねないように私は問い掛ける。
「あのさ、ちょっと聞きたいことあるんだけど」
「ん?なぁに?」
「ジャックってさ、アクセサリー系好きかな…?」
「ジャックン?そうだなぁ〜」
うーん、と少女C2は唸る。私は少女C2にあまり期待していないが、ここは一応聞いておいて損はないだろう。少女C2はしばらく唸ったあと、何か思い付いたのかあっと声をあげた。
「ジャックン、この間アクセサリーって邪魔なんだよねぇーって言ってたような…」
「……えっ!?マジで!?」
「うーん、はっきり聞いてたわけじゃないからわかんないけど〜」
「そこ大事だよ!めっちゃ大事だよ!」
思い出して!と必死に言う私を面白そうに笑う少女C2。絶対バカにされてる。確実にバカにされてる。でも今はバカにされることよりもジャックのことのほうが先決だ。そんな私に少女C2はそういえば、と話を変える。
「ジャックン、靴下に穴があいたかも〜って言ってたよ〜」
「く、くつした…?」
「そう、靴下〜」
靴下、くつした…。
少女C2はジャックのわずかな情報を私に教えてくれたには教えてくれたのだが、アクセサリー系から一変して靴下の話になるとは思わなかった。
穴が開いたんだ、それは大変だねジャック…。
「く、靴下か…」
「買いに行くのめんどくさぁいって言ってたよ〜」
「!靴下ね!わかった、ありがとう少女C2!」
「ふふふ、どういたしまして〜」
そうと決まればどんな靴下をあげようか、調べなければ!
私は少女C2にお礼を言いどんな靴下があるのか調べるために自室を目指して走りだした。
「あ、シンクー!」
「?ジャックンだ〜どしたの〜?」
「昨日言ったじゃん?靴下に穴が開いたけどめんどくさいからそのままでいいやぁって。そしたらどこから聞いたのかトレイにこっぴどく叱られちゃってさぁ…。やぁっと靴下買ってきたよー」
「……そっかぁ」
「?」
「(後でトレイ、シメとかなきゃね〜)」
ジャックの誕生日まであと13日!