誕生日まであと20日




少年Aには金チョコ(金のチョコボ)のキーホルダーをあげてさっさと逃げ帰ってきました。少年A、あげた瞬間すごい笑顔でしたゴチソウサマでした。
そんなこんなでジャックの誕生日まで残り20日となってしまった。ちなみにひとつも情報は得られていない。

それならばと次は少女Dの元へ走った。



「そこの少女D!」
「………」
「え、無視!?ちょっと、少女Dってば!」
「はぅ!?わ、わたしのことだったんですか?」
「そうだよデュースのD!」
「ならそんな回りくどい呼び方しなくても普通に呼んでくれればいいじゃないですか」



眉を八の字にさせて言う少女Dに私は頭をかいて、少女Dって呼んでみたかっただけ、と呟く。少女Dは怒らせるとすごく怖いのであまりふざけすぎると天罰を喰らってしまうかもしれないからだ。
そうですか?と首を傾げて言う少女Dはとても可愛い…じゃなかった、今はそんなこと思っている暇はない。



「あのさ、少女D」
「言いにくくないですか?」
「へ、あぁ、うん。まぁほんの少しだけ」
「名前で呼べばいいじゃないですか」
「えー…今はこういう気分なんですよ」
「なまえさんって前から思っていましたが、変なところ拘りますよね」
「えっそうかなぁ」



そうですよ!とニッコリ笑って断言する少女Dにそういえば少年Aにもおかしな奴だと言われたっけ、と心の中で項垂れる。それにしても少女Dにこんなことを言われる日が来ようとは…私、やっぱり変なのかな。



「少女D…私ってそんなに変かな…?」
「えっ、気付かなかったんですか?」
「………」
「あ、え、えと、そんなことないですよ!気を落とさないでください!」
「…いや気を落としたくもなるよ…」



少女Dは天然っ子だから発言に悪気はないってわかってる。わかってるんだけどやっぱりこうハッキリ言われてしまうとなんかズーンと沈んでしまうよね。
ズーンと沈んでる自分を励まそうと少女Dは慌ててフォローに入る。



「そんな変なところもなまえさんらしいですよ!あ、それにそういうところ個性的でいいと思いますし、なまえさんに変な拘りがあってもそれはそれで面白いですし」
「そっか…少女Dにとって変なところは個性的で私らしく、変な拘りは面白いんだね…そうか…」
「あぁぁ、えぇっと、そういうつもりでは…!」



いいんだ、もう。私は私だから、誰に何を言われようと変わらないし今更変われない。うん、だからこれはもう開き直るしかないんだ!
そう思ったら何だかスッキリした気がして、必死にフォローをしようとする少女Dの両手を握る。少女Dはビックリしたのか目を開かせて私を凝視する。



「もういいよ、少女D。私は私らしく、今日を生きる!」
「え、そ、そうですか…?」
「うん!何だかスッキリした、ありがとう少女D!じゃあまたね!」
「は、はぁ…」



清々しいほどの笑顔を少女Dに見せつけ、私は少女Dの前から姿を消した。

なんか大事なこと忘れてるような気がしたが、今日はもう本能のまま過ごすことにした。



「ムツキ!爆弾ちょうだい!」
「な、なんだいきなり!?頭でも打ったか!?」
「今すっごい良い気分なんだ!こう、町ひとつ大爆発させたいくらい!」
「そ、そんな威力のある爆弾なんてないぞ!お前やっぱり頭打ったな!」
「よし、ならば爆弾を寄越せ!海に放ってやる!」
「よしじゃないし、ならばじゃないし!あ、それまだ開発中の爆弾…ておいなまえー!」



気が付いたら浜辺で黒焦げになっていました。


ジャックの誕生日まであと20日!



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