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キザイアの作戦から1日が経ち私は朝からチョコボ牧場へ来ていた。明日の夜から出掛けるための準備も兼ねて、ニンジャチョコボの様子を見に来たのだ。チョコボ牧場に入ると昨日と同じようにヒヨチョコボがお出迎えしてくれた。
「あれ、メイちゃんじゃないか」 「お疲れさまです、ヒショウさん」 「今日は1人なのか?」 「はい、ちょっとチョコボの様子を見に」
そう言うとヒショウはじゃあついでに、と私にキザールの野菜を差し出した。どうやらまだニンジャチョコボはヒショウさんの前では餌を食べないらしい。 私はそれを受け取り奥の小屋へと進む。
「クエッ!」 「ふは、気付くの早いなぁ」
私が小屋の前に着くより先に顔を出すニンジャチョコボに思わず笑ってしまった。チョコボの首を撫でると昨日の疲れなんてまるでなかったかのように元気よく鳴いた。
「よしよし、はいこれ」
キザールの野菜を目の前に差し出すとチョコボは勢いよくがっついた。餌を食べているチョコボに首を撫でながら28日はよろしくねと呟く。少しして餌を食べ終わったチョコボは、私の身体に頭を寄せてきた。なんだか任せろって言ってるみたいだ。
「メイ?」 「!、エース」
喋りかけられた方を向けばエースが立っていた。エースは私とチョコボを交互に見て、何か違うと気が付いたのかチョコボを凝視した。 そのチョコボは…とエースが呟く。
「私が飼ってるチョコボだよ」 「その色…どうして他のチョコボと違うんだ?」 「この子ニンジャチョコボっていう種類なんだって」 「ニンジャチョコボ…か」
興味津々にチョコボを見つめるエースに思わずクスリと笑ってしまった。どうやらエースはニンジャチョコボに夢中らしい。チョコボはエースを警戒してるのか目付きが一気に変わる。 それに気付いたエースは目を輝かせて私を見た。
「警戒心が他のチョコボよりも強いんだな。どうしてニンジャチョコボがこんなところにいるんだ?」 「結構前にここに迷い込んでヒショウさんが保護したんだって」 「野生、だったのか。珍しいこともあるんだな」 「そうだね」
私はチョコボを撫でる手を止めてチョコボを見つめる。チョコボもまた私を見つめて小さく鳴いた。それを見たエースはメイによくなついてるなと言い、どうしてそう思うのかと訪ねたら根拠はないらしいがチョコボと私を見て、そう思ったらしい。
「さて、もう行かなきゃ」 「そうなのか?…もう少し話したかったな」 「また今度、ね。じゃね、エース」 「ああ、またな」
私はチョコボとエースと別れ魔法陣へと向かった。ついでにクリスタリウムにでも寄ってロリカ地域のことでも調べておこう。
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