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マキナがこちらに歩いてくるのを見てホッと安堵の息を吐く。キョロキョロと顔を動かしているマキナに気付くと、マキナにも誰かの視線が感じるのかと私もつられて空を見上げた。
「マキナ!!」
レムさんはマキナに駆け寄り、両手を胸の前に持っていく。ふとマキナを見ると私は首を傾げた。 何かが違う。その何か、というのはわからないがマキナの雰囲気に違和感を覚えた。
「よかった、心配したんだよ?怪我はない?」 「ん、あぁ、心配かけて悪い」
バツが悪そうにマキナは俯く。そんなマキナの様子に気付いたエースが二人のところへ行き、口を開いた。
「何があったんだ?」 「オレは……白虎の……」
まるで自分で確かめるかのように呟く。 マキナの言った白虎、とは?白虎という言葉にレムさんは驚いてマキナの顔を覗き込む。
「白虎?!もしかして敵に──」 「あ、あの!大変です!」
レムさんの言葉を遮り、デュースさんが慌てた様子でこちらに駆け寄ってきた。皆はデュースさんのほうへと目を向ける。
「敵か!?」 「いえ!えっ?あれ?マキナさん!無事戻られたんですね!」
デュースさんはマキナを見て驚いたが、無事だったことを嬉しそうにしていた。それよりもデュースさんは敵じゃなかったら何に慌てているのだろうか。 ケイトはそんなデュースさんに頭を抱えた。
「だぁーそれは後!敵なの?!」 「はぅ!ち、違います。COMMが反応してるんです!朱雀に繋がるんです!!」
デュースさんがそう言うとやっとかよ、という声やなんで今更通信が、と口々に言っていた。朱雀と連絡が取れたことに胸をなでおろす。
『飛空艇が向かっているクポ!そこから東の方で合流するクポ、朱雀に帰るクポ!』
モーグリから通信をもらい、私たちは廃屋を後にした。
廃屋から出た私たちは飛空艇と合流する場所へと走る。いつの間にか誰かに見られているような視線はなくなっていた。 モンスターと戦いながら旧ロリカ地域を抜け、ユハンラ地方へと入る。東の方角には朱雀の飛空艇がすでに私たちを待っていた。
「やぁっと帰れるー」 「長い道のりでしたね」
そんなことを言いながら朱雀の飛空艇へと着き、私たちは飛空艇に乗り込んだ。飛空艇に乗り込むと、0組は安心したのか飛空艇に設置されているソファへと身を預けたりしている。 飛空艇が動き朱雀へと向かって発進した。
これからどうなるんだろう。そう思いながら飛空艇から見える景色をぼーっと見るのだった。
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