01 リーマスが人狼であることを明かしたとき、 彼らは「………そうなんだ」とどこか納得したような反応を示した。 今日は満月の日。 リーマスは欠席している。 「……ジェームズ?」 「………」 「ジェームズー?」 「…っ、あ、ああ。なんだい?」 「いや、この間言ってた本持ってきたんだけど……」 「ああ、ありがとう。」 「おいジェームズどうしたんだよ?お前一昨日のから上の空っつーか……ずっと静かじゃねぇか。」 「な、何か悩み事でもあるの?」 確かにジェームズはおかしかった。 いつもなら誰よりも騒ぎ、リリーのことが絡めば尚騒ぐジェームズが怖いくらい静かなのだ。 というより、 何か考え事をしているように見えた。 「……うん、三人にはもう話しておこうかな。今日はリーマスもいないし。」 「……?」 「どういう、」 「とりあえずここじゃ人が多い。場所を変えないかい?」 ジェームズは真剣な顔でそう言った。 |