01


「レギュラス!レギュラス!」

「……なんなんですか、あなたは」






レギュラスと知り合って以来、ファーストネームはスリザリンに行く回数が圧倒的に増え、とにかくレギュラスに絡むようになっていた。








「何って……え?」

「なんで僕のところまで来るんですか」

「そんなのレギュラスに会いたいからじゃん」

「だからって……」




レギュラスは顔をしかめる。


























「ここはスリザリンのテーブルですよ!?」

「うん、そうだね」








そう、今は朝食の時間でファーストネームはスリザリンのテーブルのレギュラスの隣に座っている。
お皿に糖蜜パイを限界まで乗せるのも忘れてない。









「あなたグリフィンドール生でしょう!?ここにはグリフィンドール生が嫌いな人なんてたくさんいるんですよ!?何かあったらどうするんですか!」




さっきより声は小さめにして言う。







「心配してくれてるの?」

「なっ……!」

「ありがとう。やっぱりレギュラスは優しいね。初めてあったときからずっとそう」






かああっとレギュラスは顔を赤くする。












「……もういいです。何があっても知りませんからね」

「あはは。照れてる?可愛いー
でも確かに心配は要らないよ」





なんで、とレギュラスが言おうとした瞬間、2人の後ろを三人のスリザリン生の女子が通った。








「あっ、ファーストネームじゃない!遊びにきてくれたの!?」

「おはよーございます先輩方」

「おはようっ朝食の時間まで来てくれるなんて嬉しいわ!」

「また寮にも遊びにきて頂戴ね!いつでも歓迎するわよ!」

「マジですか?ありがとうございます!」





じゃあねー、と手を振って彼女たちは去っていった。
先ほどから呆然としていた彼は
















「えええええ!!?」










スリザリン生がグリフィンドール生を好いてる状況をやっと上手く飲み込めたらしい。








「も、もしかしてファーストネーム先輩ってスリザリンに知り合い多かったりします?」

「あー、そこそこいるかな?他の寮ほどたくさんいるわけじゃないし、やっぱりグリフィンドール生だから私のことが嫌いな人もいるけど、しょっちゅう寮に遊びに行ってたからスリザリン生の中に私が混じってることに慣れちゃったみたい」




これも二年に渡る努力の成果だよね、と笑う彼女にレギュラスは唖然とする。












(やっぱりこの人変だ……!)







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