02 列車を降りると生徒達の頭上にゆらゆらとランプが近づいてきて、 「イッチ年生!イッチ年生はこっち!」 という声が聞こえてきた。 「わわわっ あの人超おっきい! これは話しかけるしかないよねうん」 ファーストネームはすいすいと人の間を通り抜けて彼、ハグリットのもとへ進んでいった。 「こんばんはそれにはじめまして! ファーストネーム・ファミリーネームでっす!」 「おお、こんばんは嬢ちゃん。 俺はハグリッドだ。 さぁボートに乗りな」 ファーストネームは指示に従ってハグリッドの乗るボートに乗った。 もうひとり小さな男の子が乗っているようだ。 「少年、少年」 「(少年……?)ぼ、ぼくのこと?」 「そうそう、ドラクエのパーティーなら真っ先に死にそうな君のことだよ、少年」 「えええええ」 彼のその発言は勿論彼女が笑顔で放った暴言に対するものである。 「このままだと退屈だしさ、なんか話さない? あ、私ファーストネーム・ファミリーネームね」 「ぼくはピーター・ペティグリュー… よ、よろしく」 「ん、ピーターね」 そうして話しているうちにボートは船着き場に到着した。 |