02 「……三人とも人気だよね」 「うん。あの女の子たち騙されてるよ絶対」 「でもみんながモテるのは当然だよね。格好いいし、頭いいし」 「頭いいはずなのに話すことはアホ全開だよね」 「……僕とは全然、違うよね」 「それがいいと思うけど」 ファーストネームは僕が話し出すとかける言葉に困らずにすぐに返答してくれた。 本当にこの子はいい子なんだな。 「やっぱり、僕とみんなじゃ……なんていうのかな、遠すぎる気がする」 三人は僕を拒絶したり差別したりなんて絶対にしない。 だけど、それでも僕はなんとなく三人の傍にいる資格が無い気がして、でも三人から離れられないから足掻き続けるんだ。 だけど、 「僕は、なんにも気にせず三人の傍にいれない僕が嫌いだ」 こんな僕が、汚い醜い面を持った僕が僕は嫌いで仕方ない。 だから余計に、自分ひとりで三人との間に壁を感じたりして、そうやって悪循環を生んでいく。 僕は馬鹿だ。 |