静かな月夜 - 2
ローレとムーンは小さい頃からよく遊んだ仲だった。その影響もあって、今のような感じになった。まあ年が年だけに、そろそろ互いに相手の事を意識し始めてはいるが。

サマルはそんなの関係ない、という感じで、いつも2人のそばにいた。それでも、ローレもムーンもサマルを大事に思っているし、うまくいっている状況だった。

「しっかしお前は空気読めないんだな」
「えー、何が?」
「てめ……俺とムーンの大事な時間を……」
「ちょ……ローレ……」
「あっ!分かった!ムーンはローレのことを……」
「「!!!」」
2人はドキリとする。サマルってこんな鋭かったっけ!?

「……友達だと思ってるんでしょ?そんなの知ってるよ、2人ともどうしたの?」
2人は胸を撫で下ろす。

「……いーや。さ、今日は疲れたし……宿取ろうぜ、宿!!」
ローレはそう言うと、宿に歩いていった。ムーンはそれを見て、少しだけクスリと笑った。
「?ムーン、何がおかしいの?」
サマルが不思議そうな顔をする。
「ふふ……内緒!」
ムーンもそう言って、ローレのあとに走っていった。
「ムーンの意地悪ー!教えてよー!」
サマルもそれについて走っていった。


今日は宿が混んでいるらしく、3人で1つの部屋を使うことになった。

そして夜。

「…………」
目が覚めたムーンは、2人を起こさないようにバルコニーに出た。
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