Afterword
【あとがき】

物語がスタートしてから、全体を通して時間の経過がゆっくりとしたものになっています。もしかすると、テンポの悪さに辟易していらっしゃる方もいるかもしれませんが……。第3編では、世界を舞台にして戦いが繰り広げられる予定は(今のところ)ありませんので、前作および前々作よりも時間的密度を上げてお送りしようと考えています。ただ、これらはあくまで予定ですので、今後どうなっていくかは未知数です。ある程度の構想はありますが、文章自体は行き当たりばったりもいいところですので。
前章も本章も、物語中の一日に一章を割いています。「いくらなんでも展開がゆっくりすぎる」などなど、ご意見がございましたら是非お聞かせください。今後の参考にできればと思います。
「更新がゆっくりすぎる」というご意見には、ちょっとお応えするのが難しいのが現状ですが……すみません。

本章では、まずシヴァルとお近づきになりました。自己紹介だけで終わっていましたが、彼がメインの章に入る前にもう少し絡ませておいてやらねば、ということで。
そこから後は、セルフィレリカとのやりとりを中心にした展開が続きます。ファドール、それからスバル。設定資料の『その他登場人物』のうち二人を登場させました。今後もサブキャラクターは増えていきますが、消化不良を起こさないよう描いていけたら、と思います。

もうひとつ。少しだけ、哲学的な問いを取り上げてみました。
人はなんのために生きるのか? 本編中では、セルフィレリカがさらりと答えを口にしましたが、実際は決まった答えはないんだろうな、と思います。
こうした答えのない問いに、ひとつの答えをつけるのは難しいですよね。私も自分が質問されるとどう答えるものか、よく分かりません。
誰のために生きるのか、という問いには答えられても、です。
一体自分はなんのために生きているんだろう……なんて、あえて考えないようにしているところはあります。楽しければそれでいい、というのが理想なんですけれど、この問いは考えれば考えるほど答えに詰まってしまうような気がしまして。
スィルツォードたち登場人物それぞれの答えを決めることはできますし、もう決めていたりもするのですが、現実の自分はきっと、生涯をかけてずっと探し続けていくのでしょう。
それはどこかで見つかるものか、はたまた死を迎えるまで終ぞ見つからないものなのか。あるいは、そんなことは考えるだけ無駄なのか。皆さまはどうお考えでしょうか。

さて、本章の更新も相も変わらずの遅筆でございましたが、何卒ご容赦いただけると幸いです。なるたけうまく時間を作って、執筆作業を進めていきたいとは思っているのですが……。時間の効率的な使い方というのは、永遠のテーマになりそうです。
次章では気弱な少女、リーゼにスポットを当ててみたいと思います。
彼女についてはなんともよくある設定だなあ、と自分でも笑ってしまうのですが、そうである中で、きちんと個性を持ったキャラクターとして描きたいなあ、と。ひとまずは次章にて、彼女の意外な一面をご覧頂ければと思います。


【次章予告】

「こんなことって……」
ギルドに起こったひとつの事件。犯人探しに真っ先に名乗りを上げたのは、なんとリーゼだった。
彼女を筆頭に、街に繰り出すメンバーたち。果たして犯人は見つかるのか?

― Chapter 5 彩花 ―



2015.08.15
管理人:Kurom(くろむ)
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