Epilogue-7
それから1時間が経った頃には、懐かしい顔ぶれがルプガナの地に集結していた。成長期の皆の変わり映えには驚かされるものがあり、ラルドたちは改めて5年の歳月を感じた。

中にはゲストを連れてきた者もいた。ルーナの隣にはフレアがいて、アリュードは満面の笑顔のエリスの手を引いている。が、それ以上に注目を集める人物がいた。それが誰であるかは、もはや言うには及ばないだろう。

リズ「…ずいぶんと素敵な女性を連れているわね、あなた」
アンナ「へぇー、あのタアがねぇー。5年ってすごいんだねぇ」
セリス「…ま、俺は応援するぜ。お前が幸せになれるようにな!」
タア「っ…てめぇら、ぶっ殺すぞ!」

メンバーの中でも年長の組に入る3人は、こぞってタアをからかう。予想はしていたことなのだが、タア自身が決めたことなのでどうにもできない。

アンナ「そういえば!レイシア、あんたどうしてたんだい?あたい何回かペルポイに手紙出したんだけど、1通も返事くれなかったじゃないか」
セリス「(ギクッ…!)」
レイシア「えっ!?や、あの、それはその…私、ずっと家を空けて旅をしてたのよ!だから、家には帰れてなくって…」
アンナ「なんだ、そう言うことかい。そりゃ仕方ないね」

アンナはそう言って、この話題を切った。そのことで、レイシア以上に安堵した者が1人。


セリス(…言えるわけねーよな…レイシアをザハンに招待したら、なんか成り行きでそのままザハンに住み着いちまって、結果付き合うことになりました、なんて…!)
レイシア(本当よ、冗談にもならないわ。知れたらタアよりひどくからかわれるわよ…!)
アンナ「なるほどねぇ、そりゃああたいに返事を書けないわけだね」
セリス・レイシア「「!!!」」

飛び上がって後ろを見ると、したり顔のアンナが。

レイシア「あっ…アンナ…!?」
アンナ「さっきタアを応援するって言ったのも、タアに注目を向けさせるためだったんだねぇ。なるほどなるほど」
セリス「うわっ…ちょっと待ってくれアンナ!このことは他のみんなには…!」
アンナ「言わないさ。そこまで野暮じゃないよ。レイシアのそんな可愛い顔が見れただけで、あたいは十分さ」
レイシア「〜〜〜っ!!」

ひどく赤面するレイシアには、見ているアンナの方が恥ずかしくなるのだった。
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