Chapter 20-12
場面は戻ってルプガナ平原。幾度となく初見でかつ強靭なモンスターの群れと戦い、5人の体には傷が目立ち始めていた。

ルージャ「はぁ、はぁ…ヒャダルコ!」
セレイス「ルージャ、もう少しだから頑張ってよ!」

疲労を見せ始めるルージャを、セレイスが励ます。ルージャだけでなく、ルーナやアルム、さらにはタアも動きに疲れが出始めている。本当のところは、セレイス自身も疲れを感じていたが、彼は努めてそんな素振りを見せなかった。

アルム「(もうちょっとで着くから…頑張らなきゃ…)うあぁぁぁぁっ!!」

アルムが渾身の力で振り下ろした剣は、モンスターを真っ二つに引き裂いた。

アルム「はぁ…はぁ…!」
タア「くそったれ…キリがねぇじゃねぇか…よっ!」
ルーナ「まだまだ…いけるもん…ねーっ!!」

タアも力を振り絞って闘気を剣に纏わせ、ルーナも今日何度目になるか分からないマジックレーザーを放つ。

目的地の祠は既に視界に入っているところで食らった足止めだが、今回はかなり長引いていた。というのも、モンスターの数が多く、5人では一度に対処しきれなかったのだ。そんな窮地において、ついにルージャが本領を発揮した。

ルージャ「ボクたちは…こんなとこで負けないんだー!!」

ルージャの両手から、巨大な竜巻が現れ、モンスターの群れを飲み込んでいく。そしてそれはやがて消え去り、息絶えたモンスターたちが地面に積み重なる。アルムたちが、ルージャ自身が、その光景をただ呆然として見ていた。

ルージャ「…ボク、何したの…?」
セレイス「ルージャ、おめでとうだよ…!君は…バギクロスを使えるようになったんだよ」
ルージャ「バギクロス…ボクが!?」

信じられない、といったように、ルージャは自身の両手を見つめた。

セレイス「間違いないよ、さっきの竜巻を自分でも見ただろう?さっ、もう祠はすぐそこだ。みんな疲れてると思うけど、あとちょっとだよ!」

セレイスがそう言ってみんなを鼓舞し、歩き出した時だった。
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