Chapter 20-6
アーロン「10分が経過したな…ではお前たちに1人ずつ聞いていこう、と言いたいところだが、目を見れば分かるな。全員、後悔のない選択なんだな?」

アーロンの問いに、12人全員が真剣な眼差しで頷く。いつもは気だるげに突っ立っているだけのタアや、隣同士で喋っているエド、ルージャ、ノイルも、この時はしっかりアーロンの目を見据えて、固い決意を前面に押し出していた。

アーロン「…いいだろう。それでは、4人ずつのグループになってもらうが、今回は事情が事情だ、個人個人の得手不得手を考えて、こっちでグループ分けをさせてもらった」

アルムはえっ、という顔をした。既にこの4人で行くと決めたのに。しかし、これは遊びではないことを考え、踏みとどまった。

アーロン「まず1組目は、フォード、クライストール、ラグッド、リバーレスト。お前たちは、私と行動する」

呼ばれた4人が、アーロンの側に集まる。

アーロン「次に2組目、レンバート、サライ、レジェンド、スクラン。お前たちは、セレイス先生の所だ」

名前を呼ばれたアルムは、ルーナたちと一緒にセレイスの元へ向かった。その間にアーロンは、残った4人―――レイシア、アリュード、ユリス、エドだ―――を呼び、メリーのところへ誘った。

アーロン「たった今から、別行動になる。道中手強い敵が現れる可能性は十二分にある。これまで訓練で得たことを最大限に活用し、また全員が生きて、笑ってここに戻って来られることを願う。では、解散だ!」


海からの冷たい風が吹き寄せる中、いよいよ最終実習の開始が、アーロンの口から告げられた。

セレイス「みんな、ちょっとこっちに集まってくれるかな?」

セレイスはアルムたち4人を手招きし、庭の隅に連れて行った。
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