Chapter 13-5
それから数日が経った。生徒全員が順調にレベルアップを重ねていく。アルムもついに魔法剣を使いこなせるようになった。時には燃える炎を、また時には青い冷気を、そして時には激しい風を、自在に剣に纏わせることが可能になったのだ。

セレイス「うん、すごいよアルム!もう完璧なんじゃないの?」
アルム「本当ですか?ありがとうございます!」
セレイス「うん、僕も嬉しいよ。レベルアップしたのが君だけだったら、ちょっと複雑だったかも知れないけどね」

そう言われてアルムはルーナたちを見た。皆それぞれ、確実に力をつけていた。ルーナも、そしてエドたち3人も、新たな技を模索したり練習したりしていた。

と、不意に遠くにいる人影がアルムの目に入ってきた。少しの間見ていると、それは体術学のメンバーだと分かった。

そこで反対側に目を向ければ、ゼクトル率いる剣術学のメンバーが訓練に励んでいる。

ルーナ「みんな頑張ってるんだねー!」
アルム「そう…だね、すごいよね…」

やや上の空で返し、アルムは再び体術学の方を見やる。するとどうやら、メンバーがもめている様子だ。

アルム「あれは…レイシア…かなぁ?」

アルムの目は、確かに遠くのレイシアを見据えていた。ところがその後しばらく見ていると、何事も無かったかのようにメンバーは散っていった。訓練終了の時間が、知らぬ間に迫ってきていた。

セレイス「それじゃ、そろそろ僕たちも終わろうか。みんな、これからもっともっと自分の技を勉強していこう!」

アルム「はい!」
ルーナ「はーい♪」

◇◇◇

その夜、どうしてもレイシアたちの謎の行動が知りたくなったアルムは、セリスとルーナが寝静まった後に「訓練の最後の方…何やってたの?」とレイシアにたずねた。するとレイシアは、「ああ…あれね」小さくため息をついて答えた。
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