Chapter 4-7
妖術士ムザルに風使いラビス――バスラ七衛兵のうち二人を撃破したキース一行。
サマルトリア城では王にその功績を称えられ、国の宝、黒金の剣を与えられた。黒金の剣はその切れ味において草薙の剣をはるかに上回る細身の剣である。刀身は黒金と呼ばれるかなり強度のある金属が使用されており、軽く斬りつけるだけで消えることの無いほどの深手を負わせることができる優れもので、世界でも十本の名剣に入るほどだという。

「今後も悪しき者の討伐に力を入れてくれ!」
「はい!」
キースは力強く返事をした。


「さて、残るはローレシアだけね」
「うわぁ、確かローレシアはキースの故郷になるってことなんだよね」
「そういえばそうか。物心ついてから行ったこともないから、まるで実感がないけどな」

キースの黒金の剣は凄まじい威力を発揮した。振るうだけで風を感じる。この辺りの強敵、マンドリル三匹でも苦にならない。

「とりゃあ!」
キースの振った剣はマンドリルの四肢を引き裂き、血を吹き出す暇さえ与えなかった。出血前にマンドリルは息絶えた。
「キース!」
「おう!」
体勢の崩れたキースがアレクに向かって剣を投げる。アレクの近くで、剣は急に方向を変えた。
「フラシグ!!」
マンドリルの腹を剣が貫く。
残る一匹はクラリスに襲いかかった。しかし、クラリスは既に魔法を放つ準備を終えていた。
「ベギラマ!!」
高熱の猛火が舐めるように、最後のマンドリルを焼き尽くした。

「ナイス!」
キースはクラリスに声を掛けた。
「私もまだまだ、呪文に磨きをかけなきゃね!」

彼らは絶好調。当分心配はないようだ。
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