Chapter 4-6
「ライデイン!」
キースは剣をラビスに投げつけながら叫んだ。
それをラビスは難なくかわす。雷は剣に落ち、ラビスには当たらなかった。

「ハッハッハ、どうやら不発のようだな……ぐおおっ!!?」
ラビスの叫びが響く。
見ると、クラリスのナイフがラビスの脇腹に突き刺さっていた。

「バ、バカな……小娘は遠くにいるはずなのに……っ!」
確かにクラリスは離れた場所にいた。アレクもキースも近くにはいない。

しかし、ナイフは魔法力で飛ばされていたのだ。アレクのかざした両手がそれを物語っている。
「きっ……貴様……一体どうやって……っ!?」
「僕だっていつまでも足手まといじゃない。自分だけの呪文を考えたんだ。それが物体飛行呪文、フラシグだ」
「アレク……すげぇよ!」
キースが驚きの声を上げる。

「くっ……無念っ……」
ラビスはその場に倒れ込んだ。ナイフは深々と刺さっており、ラビスの腹部からは血がとめどなく溢れていた。

「アレク……あなたすごいわ!」
クラリスがアレクに駆け寄って来た。
「ありがとう、役に立てて嬉しいよ」
「役立ったなんてもんかよ! 大活躍じゃねーか!」
キースもアレクを褒めちぎる。
「一体いつの間に覚えたんだよ……お前俺より戦えるんじゃないか……?」
「キースにはかなわないよ。まだまだ僕もがんばらないと」

三人は魔王軍の第二の刺客、風使いラビスを撃破した。
アレクもオリジナル呪文、フラシグを編み出し、さらなる成長を遂げた。

そして三人はサマルトリアに着いた。まずはさておき宿。キースたちはラビスとの戦いで疲れた体を存分に休めた。
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