Chapter 37-5
大きな竜と化したルイは、七人の前に進み出てそこに立ち塞がった。

「すげー……人間がドラゴンになるとこ、初めて見たぜ……!」
「うん、それもあんなに大きくなるんだ……知らなかった」
「だが、何かが引っ掛かる……何かを忘れているような……」

口々に言葉を交わし合う彼らに、ゼノムは呆れた様子で言った。
「……お前たちは、本当にそんな戦い方で魔王に打ち勝ったのか? 疑わしいことこの上ないぞ……!」
そして、指先から凍てつく波動が迸る。フバーハとマジックバリア、そしてマホキテの効果が消え、さらにルイの体が元に戻ってしまった。
「ああっ……」
「しまった……!」
「くそっ……!」
仲間たちが悔しげに表情を歪める中、セルだけはどこか安堵の表情が見られた。そして、キースは前向きだった。
「読めてたさ。やっぱり、俺たちは俺たちなんだ。ぶつけてやるぜ、俺の全てを!!」
「面白い、ならば見せてみよ、お前の全てと言うものを!!」
「ああ、いくぜ。ギガデイン!!」
「……!!」

強烈な雷がゼノムに降り注ぐ。苦しげに声を漏らすゼノム。若干、放たれる闇黒邪気も弱まったように見える。キースたちが初めて、ゼノムに確実なダメージを与えた瞬間だった。
「ぐおっ……お前はギガデインを使えたのか……やはり油断大敵だ……!」
ゼノムがやや驚き混じりの口調になる。キースはギガデインが通じたことで、ゼノムにもダメージは与えられると確信した。

「よっしゃ、効くぜ! やっぱり奴は無敵なんかじゃねーぞ!!」
「今だ、みんな、攻め立てろ!!」

そして、攻撃が効くと分かった今、他の仲間たちも一斉に奮起した。彼らの怒涛の反撃が、ここから始まる。
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