Chapter 30-7
辛うじて残っていた城の角部屋。そこに、ラルドの探していた敵がいた。

「……お前が元凶か!」
「その通り、と言っておこう」
「俺はラルドだ。お前の名前を聞こう」
「…………」
ラルドが聞くと、男は一旦口を閉ざした。
「……黙秘権か?」
「……いや、貴様は我の名を知る資格があるのかを考えていた」
「それで、その答えは?」
「……合格だ、ラルド。先のジゴスパーク、実に見事だった…!」
男の声が少し強くなる。ラルドは口元を微かに緩めた。
「そりゃどうも」
「……我はバリー、魔王軍消滅部隊隊長だ」
「……そうか。なら、戦いは避けられんな」
「貴様が望むのならば、ここで戦いを受けよう。が、我を相手に一対一で良いのか……?」
バリーの口調が微妙に変わった。少し、自信のこもった声だ。
「……確かにお前は強いだろう。だが、俺の目の前に立ちふさがる壁は、全て壊すまでだ!」
言葉の終わりと同時に、青いオーラを放ち、剣を構えるラルド。バリーはそれを見て、言い放った。
「よかろう、来るがいい! 六隊長の影の王者の実力、見せてやろう!」

両者睨み合いが続く。先に動いたのはバリーだった。
バリーの発する闇の闘気が急激に強まる。そして、ラルドに素早く接近し、強力な掌撃を打ち込んだ。

ガシィッ!!

「むっ……!?」
「残念だが、俺はキースたちと違って闇の攻撃にも対応できる。ジゴスパークがその証明だ」
ラルドは渾身の力で掌撃を受け止め、弾き返した。青いオーラは全く衰えていない。

「……なるほど、なかなかの力を持っているようだ。ならば、これはどうだ?」

そう言って、バリーは再び仕掛けてきた。
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