Chapter 27-7
「さて、そろそろボクからも行かせてもらうよ!」
シャンクがいよいよ動き出す。だが、キースも黙ってはいなかった。
「来れるもんなら……来てみやがれ!」
言うが早いか、力を解き放つキース。
だが、ただその場に突っ立っているだけ。あまりにも無防備だ。しかも、キースはそのまま、目を閉じた。
「よく言うよ……それじゃ、防御どころか、ボクがどこから攻撃するかも分からないじゃないか。まあ、勝手に死んでくれるならありがたいけどねっ!」
シャンクが鋭く尖った杖を持って、迫ってくる気配をキースは感じ取った。そして、目を見開いて、彼は剣を振った。

「そこだ!」

しかし、またしても剣は空を切る。シャンクは攻撃をして来なかった。

「本気でボクが杖なんかで攻撃すると思った? ボクは魔術部隊隊長だよ?」
「ちっ……!」
「だけど、本当に攻撃してたら危なかったかも……キミたちはやっぱり、ここで死んで貰わなきゃ。出てこい! ボクの部下たち!」
シャンクがそう言うと、大魔導二匹がどこからともなく現れた。
「さあ、三対三だ。キミたち三人と、ボクたち三人、勝つのはどっちかな?」
不敵な笑みを浮かべながら、シャンクは言った。
「総力戦だ、行くぞ、ディル、キット!」
「ああ、まずあのデカブツを片付ける!」
「私もそちらを!」
対して、キースたちも気合いを入れ直し、向かっていった。

激しい戦いになった。大魔導がブレスを吐けば、キースがフバーハで応戦、またディルがダークネスソードを放てば、大魔導もベホマで回復してくる。そして、隙をついてキースがシャンクに攻め入ると、シャンクは呪文ですかさず対応してくる。三対三のデッドヒートが繰り広げられていた。

しかし、ついにキースが大魔導を捉えた。完璧な剣さばきで、会心の一撃を与える。これで人数は三対二となった。キースたちに分が出てきた。
「ちっ……なかなかやるね。でもこれはどうだい? メダパニ!」
「……っ!?」

シャンクがメダパニを唱えた途端、ディルがキースに斬りかかってきた。
「おわっ! おいディル、しっかりしろ!」
しかし依然としてキースたちを攻撃してくるディル。しかも敵も止まってはくれない。チャンスが一転、彼らはピンチに追い込まれた。
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -