Chapter 25-2
しかし、セルが言い放った。

「オレたちは正々堂々、全力で戦う! お前たち二人も全力でかかってこい!」

二人は少し戸惑う。そんなことを言われても、まさか10歳かそこらの子供相手に全力で戦えるわけがない。
隣でディルが「敬語の使い方を知らん奴らだ……」と呟いている一方で、キースは必死に頭をフル回転させていた。
(セルとルイって言ったっけ……あいつらは間違いなく並の子供じゃない。だからこそあんな年齢から俺たちを狙わせるんだ……全力で行かなきゃやられるかもしれねー! 情けを……情けを捨てろ!)

やがてキースはセルとルイを見据え、きっぱりと言い切った。
「分かった。本気を出そう。手加減は無しだ」
セルたちは頷くが、ディルが反論した。
「待てよ! お前、正気か!?」
キースはその反論を一蹴した。
「今は俺のやり方に従ってくれ、グダグダ言ってる暇はねえんだ」
「ちっ……!」
ディルは未だ納得のいかない顔をしながらも、剣を抜いた。

「準備はいいか?」
「ああ、お前らも本気で来いよ?」
「言われなくても行くわよ! メラゾーマ!」
ルイの指先から巨大な火球が放たれる。

「でっ、いきなりかよっ!」
キースはとっさに身を翻し、火球をかわした。だが。
「メラゾーマ!」
「なっ……連発だと!?」
キースは二発目のメラゾーマをもろに喰らった。
「くっ……やるじゃねえか……!」
キースは内心驚いていた。アレクにも出来なかった、連発メラゾーマ。それをこの子供がやってのけるとは。
だが、この攻撃を見てキースに迷いは無くなった。

「……はあああっ!!」
「「!?」」
セルたちの表情が変わる。それもそのはず、キースが先ほどとは桁外れのエネルギーを放っているからだ。

「さあ、本番はここからだぜ……!」
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