Chapter 22-3
竜巻が過ぎ去った後、四人はその場を見て言葉を失った。

確かにロームの体は傷だらけだ。しかし、それがとてつもなく異常な速さで塞がっていく様子を四人は見てしまったのだ。
ものの十秒も経たないうちに、傷は完治してしまった。
それだけではない。
「ロームが……一回り大きくなっている……なるほど、やっと分かったわ……!」
クラリスの呟きの最後の部分を、キースは聞き取った。
「何が分かった?」
「コイツは、自分の血も養分として吸収できるのよ……どんな攻撃をしても、それが致命傷にならなければ、私たちは敵にこれ以上ないご馳走をあげることになるわ」

クラリスが推理していたその時だった。
「クラリス危ない!!」
突然アレクがクラリスを突き飛ばしたのだ。しかし、これでクラリスは命拾いをすることになる。ついさっきまでクラリスが立っていた場所を、謎の光線が通過したのだ。それはロームの口から吐かれていた。

「もう失敗はできねえ……俺は全力でコイツを倒す!!」

キースは自分の力を解き放った。それを見た三人も、次々と力を解放した。四色のオーラが、それぞれの身体から溢れる。

「行くぜ……!」
キースはまず軽く剣を振った。ロームの体に一時的に切り傷ができる。
「傷がつくんだ。いくら治癒力が高くても、それ以上のエネルギーをぶつければ倒せる……三人とも、集まってくれ! ギャラクシー・ライザーをぶちかます!」

キースの手に、三人が手を重ねた。

「「「「ギャラクシー・ライザー!!!!」」」」

ディルはこれを撃つのは初めてだが、キースの先の言葉を聞いただけで行動に移った。
ギャラクシー・ライザーはロームを飲み込み、そのまま消し去った――はずだった。

「「「「なっ……!!?」」」」

四人は絶句した。
確かにギャラクシー・ライザーはロームに当たっていた。だが、ロームはそのエネルギーを完全に吸収していたのだ。
ロームはさらに巨大化し、四人に迫ってくる。
「そうか、あいつには闘気エネルギーや魔法エネルギーは効かないんだ! 物理エネルギーだけで攻めるしかない!」
ディルが剣を握り直す。キースは歯を食いしばっていた。
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