旅立ちの朝(クロ+ガン)
2010/01/19 00:31
─その日は朝からとっても晴れやかで…旅立ちとしては、それはもう、サイコーの日だったんだ─
ザー…
「…雨降ってるけどな」
ザー…
「……」
ザー…
「今からでも遅くねえから、言い直しとけ」
「ええ〜!?だ、だめだよ!ちゃんと台本通りにやんなきゃ…」
「つってもなあ…」
ザー…
「…お前、これが旅立ちの日としてはサイコーに見えるか?」
「見えるわけないじゃん!雨だよ?大雨だよ!?」
「わーってる。見りゃわかる。言っとくが、流石に出発の日にちは変えらんねえぜ?早く言い直せ」
「い…いやだ!ほら、旅立ちに大雨なんてなんか嫌な予感しない?だから場の雰囲気をちょっとでも軽くするのに効果が…」
「ねえな。むしろ無理矢理違うこという方が嫌な雰囲気になるんじゃねえの?」
「なーらーなーいーの!しょうがないじゃないか!台本に書いてあるんだから!」
「はっ、お前台本持ち歩いてんのかよ?つか、台本と現実が違ったならアドリブきかせなアドリブ!」
「あぼりぶ?」
「駄目だなコイツは。使えねー」
「な…あごりぶくらいできるよ!そんなに言うんならガンツがお手本見せてよ!」
「アドリブだっつの。お前意味分かってんのか?」
「…分かんない」
「まったく…これだからお子ちゃまは困るぜ。しょーがねえな、俺がお手本みしてやるよ。ガラじゃねーけどな」
「やったあ!ありがとうガンツ!」
「後で326587ゴールドな」
「金とんの!?しかも高いし!半端だし!」
「冗談だ(多分)。じゃ、最初からな。いくぜ」
─その日はうざってえくらいの土砂降りだったが、俺には…
「ガンツ、ガンツ」
「んだよ?折角この俺が…」
「雨、止んだよ?」
「………早く言えよ」
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オチ有目指したのに微妙という(^^)