幕開け この物語に題名は無い。 この本にはこう書かれている。 「かつて、月によって 選ばれた子供達が居た。 再び月が導きし時、 悪しき魂は甦りまた果てるだろう。 この物語に終わりは無い。 そして、この物語は終わらない。」 この本に題名は無く、 この物語に続きは無い。 しかし、物語は続いていく。 私たちの知らない所で、ずっと。 そして幻想が奏でられる限り、 この世界は終わらない。 ――・・・そう、かつての記憶のように。 月の光に選ばれた子供達は 題名の無い物語の続きを描く かつての勇者たちのように。 -題名の無い物語- . back |