放課後私たちは、ケーキがおいしいと評判のあるカフェに向かう。

「ここはねぇ、最近できた所なんだけど、ケーキがとてもおいしいらしいんだよ!」
「そうなんだ?ここにカフェがあるなんて全然知らなかったよ。」

ニコニコと話す彼を見ていると私も嬉しい気持ちになる。
しかし気になる点もあった。

「その、こういう所に女の子とよく来てたりするの・・・?
この前も、女の子とお話してたし・・・」

思い出すのは、この前善逸と一緒にいた可愛らしい女の子のことだ。
善逸は泣き虫だけど、女の子には優しい。
好意を持たれてもおかしくはないだろう。

「女の子と二人で来るのは名前ちゃんが初めてだなぁ。炭治郎と伊之助とはよく行くけどねぇ」

そうなんだって少しほっとしてしまう。
じゃああの子は?って疑問を持つ私に彼は笑う

「名前ちゃん、不安そうな音を出しているけど安心して?
この前の子は、気になるお店から出てきたから、どんなものなのか知りたくてお話してただけだから。」
「そうなの・・・?てっきりナンパでもしているのかと」

善逸のことだからあり得なくはないなと思ってしまう。
そうなんとなく思っていると、善逸はむっとする。

「俺がどれだけ名前ちゃんのこと待っていたと思っているの?
せっかく出会えたと思ったら、全然俺のこと覚えていないんだもん。」
「ご、ごめんって」

私が謝ると彼は別にいいけどねっ!てふてくされてしまった。

「そんなに怒らないでよ・・・。」
「怒ってませんけどおおお?」

明らかに機嫌が悪くなってしまった彼に私は苦笑いをする。

「お詫びに今度は私のおすすめするお店に行こう?」
「名前ちゃんのおすすめのお店・・・?」
「うん、そこはお団子がおいしいんだよ。」

そう伝えると彼はちょっと機嫌がよくなったようだ。
彼のそんなコロコロと変わる表情に目を細めてしまう。

「約束だよ?名前ちゃん。今度は破らないでね。」
「うん、約束。だってまだまだやりたいことたくさんあるもの」

お互いに目を合わせて笑う

平和な世界の今、私たちはこれからを生きるのだから。


END


*PREV NEXT#

Bookmarknamechange


 

TOP