セーラー服と利かん坊



前年度の資料とを押さえながら、隣で手伝ってくれている千歳に声をかける。
「千歳、あんまし重ないから、あの箱取ってくれへん?」
顎でロッカーの上にある保存用と書かれた段ボールを促した。千歳は短く返事をして立ち上がる。パンツが見えそうになって慌てて目を逸らす。
「そ、そういや千歳、制服まだなん?」
「うち、特注やけん。まだかかるっちゃ」
千歳はにこにこと答えておっぱいをゆさゆささせながらロッカーにむかう。うん、きっと特注なのは、胸のせいなのだろう。俺は頬が緩むのを感じた。でも直ぐに今度は表情が固まってしまう。ロッカーの上の段ボールを取ろうとして千歳が腕を上へ伸ばすとセーラーが上がってゆくのだ。千歳の前の学校はツーピースのセーラーだから、既に背中が10センチも見えていた。普段見ている肌と変わらない少し浅黒い肌に唾を飲む。
(肌、もともと黒いんやな…あ)

黄色。

ブラが見えた。黄色…確か千歳が好きな色。俺はもう釘付けで、思わず前から見たいと思ってしまった。…こうちょっと傾いたら見えないかな。こっそり身を傾けたら、千歳が届かなかったのか背伸びをしたのだ。スカートがふわりと…

「わーわーわー取らんでええ!取らんでええ!」

流石にパンツはあかん。
ブラはええけどパンツはあかん。
俺の声にビックリして千歳は振り返る。
「お、俺がやるから千歳はこっち押さえててくれへん?」
千歳はあわてふためく俺に不思議そうな顔をした。やばい、顔赤くなっとるやろか。
「取らんでよか?」
「…あーゆーのは男の仕事やった。すまん」
「謙也くんは優しかね」
隣にしゃがんでにこっと笑った千歳のおっぱいが肘にちょっと当たった。
おっぱいが肘にちょっと当たった。
すごく大事な事なんで二回言いました。
「あ、いや、そんなことあらへん」
俺は後ろめたくて目を逸らした。

ごめん、
ブラちゃんと見とりました。

ごめん、
おっぱいの感触最高です。

ごめん、
静まれ俺のマイ・サン!





END











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