A
「そ……そうやけど……っ」
そう口にすれば、白石はなんか言いたそうやったけど、結局は黙った。
あぁ、なんやろ。この優越感……。
「せやから今日は、遠慮なくいかせてもらうで」
俺の言葉に、白石が息を呑むのが分かった。圧倒的に有利な状況。なんや、かなり心地良かった。
白石がMやったとしたら、案外俺はSかも知れへん。
『白石かて了承してくれたやん』
この言葉が効いたんか、すっかり大人しくなった白石を俺は自由に組み敷いた。上半身から下半身へ――あらわになった白石の白い足に俺は視線をやる。
白石の足はやっぱりテニスをやっとるだけに筋肉質やけど、めちゃくちゃ形がよくて……綺麗や。男の足やねんからもうちょっと汚くてもえぇのに、白石の足はホンマ白い。
太股に指先を滑らせただけで、白石は体を強張らせた。
反応がいつもより大袈裟で、それに面白みを感じた俺は白石をどんどん責め立てる。
「……ぁっ」
「綺麗やで白石」
俺は白石の右足を持ち上げ、足の裏を舌先で一直線になぞった。くすぐったいのか、舌から逃げるように足が動く。
指の間まで丁寧に舐めてやれば、
「ぅぁ……っ」
白石の触れてへん方の左足が、ひっきりなしにシーツを掻いた。
足先を一通り舐め終えれば、舌先をどんどん腿の付け根の方に辿らせて。内腿にやってきたら、ちゅっと音を立てて赤い痕を残した。軽く吸い付いただけで、白石の白い肌に赤い花が咲いた。
「ぁっ、あぁん……っ」
爪先から足の付け根まで。隅々と言ってえぇぐらいに、白石の右足を舐めまくって何個も赤い痕を残した。右足が済んだから今度は左足を持ち上げて、おんなじように舐めまくる。
「ひやぁ……っ、あっ」
我慢しとったみたいやけど白石の口から漏れる声は段々デカなってきて、快感から逃れるみたいに首を振る。
「はぁンっ……あっあっ」
でも、無意識に揺れる腰は抑えられへんみたいやった。
もどかしい刺激であることは間違いないけど……塵も積もれば山となるってことなんやろか。
「しらいしぃ、我慢はようないで? 気持ちえぇんやろ? 白石、気持ちえぇことめっちゃ好きやもんなぁ」
「そ、そんなこと……っ」
「え? だって腰揺れてるし、声もデカなってきてるし、それに――」
俺は手を伸ばし、
「ココ、硬なってるやん?」
白石のモノを指でつついた。
白石のソコは下着を押し上げ、小さく染みを作っていた。布が濃く変色している。
「あぁ……っ」
「それになんか色も変わっとるし……あぁ、これはなんで濡れとんのや? なぁ、どないしたん白石?」
「……ぅあっ」
しつこく、言葉で責め立てる。
「正直になりや。先っぽから、やらしい汁出たからこないなったんやろー?」
触ってもないのに、白石のそこはヒクリと震えた。
やっぱり白石はMや。
言葉で言うただけで、こないに感じとるんやから。普通やったらいやいやて首振って恥ずかしがるぐらいやのに、白石は間違いなく感じとる。
言葉で辱められて喜んどるんや。
――めっちゃ気持ちえぇ。
俺の……加虐心が煽られる。
「け、んやぁ……お前ホンマいいか……あぁっ」
言葉を遮るように、白石のモノを下着の上から握った。案の定、白石は最後まで自分の言いたいことを言えんかった。
「触っただけでそないに感じとるやん。気持ちえぇんやろ? 俺に意地悪言われて感じとんのやろ?」
「あぁんっ、ひやぁっ、あぁっ」
下着越しに白石のモノを指で揉むように刺激してやる。グチュグチュと卑猥な音を立てて、白石のモノはうごめいとった。ビクビクとそこだけが別の生きモンみたいに動いとる。
「あぁっ、アぁっ、ひあァぁぁァ……っ!」
その内に限界がきて、白石は激しい声を上げて呆気なく達した。下着の染みがより一層濃くなった。
「あーあ、白石イってしもて。パンツん中グチャグチャやで……お漏らししたみたいやなぁ」
「ふぁ……ぁ……」
荒い息を繰り返しながら、白石は弱々しく首を振る。
精一杯の、強がり。
――ははっ、そないなことも出来ひんぐらいにヨがらせて、素直にさせたるわ。
口にこそ出えへんかったものの、俺は心底意地の悪い顔をしとることやろう。自分でもそれが嫌って程分かった。
「カワイソウやから脱がしたるわなー」
いちいち言わんでえぇことも俺は細かく実況して、白石を煽った。
「うわ、びしょびしょ」
パンツを脱がして、ズボンとおんなじように床に放り投げる。
白石が息を呑むんが分かった。
上半身以外はスッポンポンの白石。
外気に晒された白石のちんこはヒクリと震えた。
「おかしいなぁ。さっきイったばっかやのに、また勃ち始めとるやん。白石のココ、めっちゃ元気やなぁ」
「い、やぁ……」
「いや? 嫌なん白石。そうか、俺に触られんの嫌なんかぁ……やったらしゃあないな。せやったらなんも手ぇ出さへんわ」
『いや』なんか、照れ隠しの建前やって分かっとるのに、俺はわざと真に受けたような台詞を吐いて、白石のモンから手をのけたった。
「え……っ、あっ、けん……っ」
ホンマにのけられるとは思ってなかったんやろう。白石は頼りなさ気な、弱々しい声を漏らした。
俺は体勢を正して、何をするワケでもなく、ただ白石のちんこを見つめる。ただし、ねっとりと……なめ回すようにやけど。俗にいう、『視姦』てヤツや。
「あっ、やっ」
目隠しして周りが見えへんから、敏感になってるってのもあるやろうけど、白石は俺が『見る』だけで感じとる。
何も触ってへんのに、白石のちんこは窪みから蜜を垂らし、また固くなろうとしてた。
重量に従って、つーっと溢れ出た先走りが幹を伝ってシーツに流れる。
「しらいしぃ、お前見られるだけで感じとんのか? やらしい汁がさっきから出っ放しやで」
「あ、いやっ、み、見んなぁ……っ」
「えー、でも白石のちんこは俺に見てもらいたがってんでー」
――ビクンッ
羞恥に身を紅くしながらも、白石のモンは萎えるどころかどんどんデカなっていく。
白石の言葉にはまるで説得力がなかった。
両手は包帯で縛っとるけど、どっかに縛り付けて固定しとるってワケやないから、動かそうと思えば動かせる。動かして、俺のことを殴ることも出来たやろうに、白石はそれをせぇへんかった。
つまりこの状況を体は喜んどるんや。
「ぁア……っ」
「それになぁ、白石……」
俺は白石の膝裏に手を入れ、左右に大きく開けば、
「ココも、なんやヒクヒクしとんで?」
晒されたソコは、俺の言葉通り、収縮をせわしなく繰り返しとった。
俺がちんこ突っ込んでる内に、白石のソコは『女の穴』並みに感じるようになっとった。開発されたソコは、普通のケツの穴やない。俺だけを受け入れる名器、そんで白石最大の……性感帯や。
女みたいに汁こそ垂らさんものの、弄ってもらいたさそうにソコはヒクついとる。
「いやっ、いややぁ……っ、見んなやぁ……っ」
「やらしいなぁ……こないなトコ、ヒクつかせて……おねだりしとるん?」
赤く、熟れた白石の秘部。
ちんこから溢れ出した蜜が垂れて、ソコを少し濡らしとる。
純粋に綺麗やと思うからこそ、視姦し続けられた。
「けん、やぁ……っ! あぁ……っ」
俺の視線から逃れるように体をよじらせるけど、そんなん逆効果。俺には煽ってるようにしか見えへん。
そろそろ助け船を出したろかと、俺は白石に声掛けた。
「白石……。もしも白石が触って欲しいんやったら触ったるけど、口で言うてくれな分からへんなぁ」
「はァ……っ、うぁ……っ」
「なぁしらいしぃ、どないして欲しい?」
この状況を見たら、白石が触って欲しいことは明白。でも俺は意地悪やから、白石が『シて』て言うまでなんもせえへんつもりや。
「そ、そんなん……っ」
「えぇの? このままで?」
「い、いやや……っ!」
「せやったら、何て言わなあかんか分かるよなぁ?」
白石は唇を噛み締めてしばらくは黙ってたけど、それも堪え切れんようになってきたみたいで、
「――けんやぁ……っ、触ってぇっ!」
嬌声染みた声を上げた。
「けんやぁっ、触って! お願いっ! はよぉっ!」
さっきの態度とは一変。理性が切れたんか、髪を振り乱して白石はねだった。
「触るだけでえぇの……?」
白石の望み通り、指先を白石のモンに触れさせながら俺は問う。
白石は激しく首を振った。
「いやっ、いやぁっ! けんやのぉ、デッカイちんこで、俺のナカぁ突いて欲しいぃっ!」
素直な――白石の気持ち。
なら、恋人としてそれに答えてやるのが俺の役目やろ。
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