「んぁ……ンぅ……」

 舌を捩込んで白石の咥内を堪能し、差し出してきた白石の舌を絡めとって擦り合わせる。
 ――ザラザラした舌の感触が気持ちえぇ……。
 白石は縋り付くように俺の背中に腕を回してき、身体を密着させてきた。
 口同様、白石の身体は小刻みに震えとって、バイブの振動を俺に伝える。

「ンんっ」

 白石が苦しそうに声上げたから、口を引き離すと、

「ひっ、やぁァ……っ!」

 白石は背中をのけ反らせまたまたイったらしい。短時間で連続三回もイかされたのに、白石のそこは精液を惜しみなく零しとる。

「けん……やぁ……っ!」

 快感に震える声で、俺を呼ぶ白石。

「なんや白石」

 額にへばり付いた前髪を掻き分けたりながら促したら、白石は潤み切った瞳を向けてこう言った。

「けんやが……喜んでぇ、くれるんやったらぁっ、俺……な、にされても、えぇけ……ど、ひゃァっ、で、も……っ、やっ、ぱりっ、

けんやのぉ、イれて欲しい……っ!」

 ――なんやもういろいろあかん気がした。
 最初からそのつもりやったのに。
 冷静に考えてみたら、焦った俺の態度見て、頭のええ白石やったら分かることやったのに。
 ……そんな余裕もなくて、こんなこと言うた白石はもう犯罪やと思う。

「アカンで白石……可愛いすぎ」
「ぁ……ひやぁァっ!」

 白石を押し倒してバイブを引き抜くと、俺はすぐさま自分のモンをぶち込んだ。
 白石のそこはバイブで慣らされとったせいか、たいした衝撃もなしに俺のモンを呑み込んで、内壁が収縮を繰り返し俺のに絡みついてくる。

「けん、やぁ……あァっ! やァッ!」
「白石の下の口、うまそうに俺のん喰わえ込んどるで……っ、そないに欲しかった?」

 俺が意地悪くそう聞いたら、白石はコクコク頷いて。

「欲し、かったぁ……っ、バイブな、んかやぁっ、なくてぇっ、けんやのあついヤツ……っ、欲しかったぁ……っ!」

 熱に浮かされた白石はいつもより扇情的で、俺は抑えが効かへんかった。

「はァぁんっ、やぁァっ!」

 白石の腰をしっかり固定して、俺は激しいピストンを開始する。白石の気持ちええとこを重点的に攻めたら、白石は可愛く鳴いて。顔がニヤけんのが分かる。

「けんやぁ、けんやぁ……っ、やっぱりバイブなんかよりぃ……けんやのがぁっ、一番気持ちえぇっ!」
「そないゆうてもろたら……っ、俺も、嬉しいわ……っ!」

 白石は脚を俺の腰に絡めて、繋がりをより深いものにした。
 グチュグチュっていう精液が掻き混ぜられる音やなくて、肌がぶつかり合うパンパンって音が室内に響く。
 聴覚さえも犯されて、俺と白石は限界やった。

「アぁ……っ、けんやぁ……っ! 俺もう……っ!」
「俺も……もうアカン……っ!」

 白石のナカで、俺のモンはイきたそうにビクビクしとって、ピストンをより早いもんにし、ラストスパートをかける。
 俺の先端部分が白石の前立腺をえぐるように突いて。

「あァぁぁァっッ!」

 悲鳴にも似た嬌声上げて、白石はイった。その衝撃で俺のモンを強う締め付けて、

「くぅ……っ!」

 俺も白石のナカでイった。
 俺の射精は止まることを知らんで、ドクドクと脈打って精液を白石のナカに注ぎ込む。
 無機物であるバイブでは味わうことの出来ひん感覚。
 白石はそれに満足したんか口元を綻ばせ、嬉しそうに笑った。






「――白石……ごめんな」

 あの後、調子に乗って俺はヤり過ぎてしまい、白石の足腰は立たんようになってしもた。
 せやからゲームどころやなかったんやけど、白石が見たい言うたから、俺は服着替えて一人でやっとる。
 やましいことする為に今日は白石を誘たんちゃうから、時間になったら親も弟も時間になったら帰ってくるワケで。
 何があってもええように、白石の後処理を風呂場できちんと済ませた。服もちゃんと着せて、俺のベットの上で白石は横になって毛布に包まっとる。
 カチャカチャコントローラー動かしながら、何度目かの謝罪の言葉を述べて。
 そしたら白石は怒るワケでもなく、愚痴を言うワケでもなく、ふっと笑みを零した。

「別にええよ。あないに激しいセックス、そうそう出来るモンやないし……玩具使われんのもアリやわ」

 ――まぁ白石、なんやかんやでノリノリやったし。
 ホンマ可愛かったなと、思い返すだけで俺はイけそうや。
 そんな余計な妄想入ったから、格ゲーやっとった俺は敵に奥義打たれて死んでしもた。白石になにやってんねんと笑われる。
 ホンマ……何やってんねん。

「せやけど白石辛いやろ? 俺も抑えきかんようなるし……アレはもう使わん方がええやろ」

 机の上に乗せた――綺麗に洗たバイブを見て、俺は言う。
 そしたら白石は首振った。

「いや、ええよ。俺も気持ちよかったし。謙也が喜んでくれんねんやったら、俺は別にかまへん」
「でもな白石、」
「それに……マンネリ気にしてんのは自分だけやないねん。アブノーマルなプレイもたまには必要やと思うで?」

 そう言われたら、俺は返答に困った。
 事実ごっつい盛り上がったワケやし……白石には悪いけどまたヤってみたい。
 それでも、白石の身体を思うんやったら止めるべきや。
 言おうとして口開いたら、

「俺……」

 ちょうど白石の声と重なって。

「謙也にやったら、ホンマになにされてもええねん。今回のやって、俺とのこと気にしてくれたからやろ?」
「……」

 白石の言葉に顔が熱くなるん感じて、俺はそれをごまかすみたいにゲームを再開させた。

「なにより気持ちよかったし。もしかしてあのバイブ、自分のヤツよりデカかったんちゃう?」

 ――人が気にしてることを……。
 動揺した俺は、またコンピューターに負けてしもた。
 そんな俺を見て、クスクスと笑い声を立てる白石。
 なんやちょっとだけ、言い負かしたなった。

「……そんなこと言うたかて白石、バイブなんかより俺のンがええー……って、言うてたやん」

 情事中、白石が言うたことを口にして。
 顔を赤らめるとか、恥ずかしがるとか、『そんなこと言うてへんし』って拒否するみたいな――そういう反応期待しとったんやけど、白石の反応は全然ちゃうかった。

「せやな。俺、謙也のヤツ好きやから」

 あっさりそう返されて、逆に俺の方が恥ずかしなった。

「――バイブ突っ込まれても、尿道弄られても、何されてもええけど、最後はやっぱり……謙也の挿れて欲しいな」

 ここでようやく、白石は頬を赤くして。遅いんちゃうとか思たけど、俺はなんも言わんとコントローラーをいじった。



 ――セックスにおいてマンネリは、互いの愛を薄れさせるみたいな感じやけど……必要なマンネリがあることを俺は知った。
 根本的なとこを変えんと、そこへ辿り着く過程を変えてやればええ。
 せやから俺は……



「――またですか謙也さん……いい加減自分で買うて下さい」




end.



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