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「……へぇ、そんな事が」
翌日獄寺の事情も含めツナに説明される。
獄寺は馬鹿にされるかと身構えているが、なんだか他人事に思えなかったので肩をポンと叩いてやった。訝しむ獄寺に「俺達は同じ悩みを持つ、いわば同志だ!」と親指で天井を指しながら言った。
(銀ってビアンキと会ったことあったっけ……?)
「(あれ、意外と普通?)あ、ああ……お前も大変だな」
「あの暗黒物質から逃げるのは容易じゃねーからな……頑張れよ」
妙に噛み合ってない会話だと二人は全く気付かずに、俺は奇しくも獄寺との心の距離を縮める事に成功したのだった。
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