7月21日

5月23日、キスの日だと理由をつけられ、訳もわからず永知にどろどろにされた唯。仮眠室で押し倒され寸止めされ、つい目先の快楽に目がいってしまった。―――結果、唯から永知をねだり、イかせるかわりに、とある約束に了承してしまった。
だけどそのまま永知の部屋に連れ込まれ目が覚めたとき、自分の喘ぎ声が流れてきたときは心臓が止まるかと思った。一音も聞き逃すこともなく、すべて録音されていた。勢いのまま、そのCDをもはや半泣き処分し満足していた唯に、永知がまったくへこたれた様子もなく、むしろにやにやと笑いながら歩み寄ってくるから、嫌な予感はしてたんだ。

「あーあ、人のもの壊しちゃダメだって小さいころ習っただろ?」
「と、盗聴もだめですっ!」

ぷるぷると震えながらも言い返した唯にゆるむ口を大きな手のひらで隠しながら、じりじりと唯のいるベッドににじみ寄る。

「じゃあもう取らねえ」
「…あ、そ、そうですか…」

いつもより簡単に引き下がってくれたことに疑問を持ちながらも、よかったと安堵のため息を吐く。
しかし唯には人一倍の執着心と独占欲がある永知が、そう簡単にあきらめるわけがない。脳みそをフル稼働して、いかに自分に利益が出るかを考えていただけだった。

「じゃあきちんと覚えさせろよ」
「…ふえ?」
「全力で覚えるから、」

―――もう一回、可愛く啼けよ。

「ひ、ひゃあ〜〜っ!!」
「それも可愛いけど、もっと色気のある――――」

そう欲望に濡れた目で見られ、唯はまたもや永知によって喘がせられるのだった。




「ゆーい」
「ひゃっ、どこさわ…っ」
「ケツ。今日は2と1がつく日だなァ」
「えっ…や、」
「じゃあ行くか」
「や、やっ…」

ずるずるずる。
唯のおしりをしっかりと手に収めながら、唯を抱き上げ自室へと持ち去る永知。

―――5と2と3がつく日は、キスとセックス。1がつく日は、お泊り。
両方つく日は、

「今日は部屋から出さねえからな」
「あ、明日学校です…っ!!」
「やらしー、ナニ考えてんだ唯」
「ふ、ふぇえ〜〜っ!!」

揚げ足を取る永知にもはや半泣きの唯。

「今日は特別アイテムもあるから、新鮮だと思うぜ」
「や、やだ〜〜っ」

部屋についた瞬間、ダッシュで逃げようとする唯の行動を読んでいたように、永知がそのまま離さないようにぐっと腰に腕を回すと、そのままソファに唯をつれて、永知がソファに座ると、せめて隣に腰掛けようとする唯を無理やり膝の上に向い合せに乗せる。

「じゃーん、これなんだ」
「え…?」

そのままソファ近くのデスクに置いてある1枚のディスクを取り出す。

「し、CD、ですか…?」
「そ。俺のお気に入り。毎日聞いてんの。よく世話になってるしなー」
「…?会長、何か音楽聞くんですか?」
「おー、まあ音楽っつーよりは、声っていうか」
「??」
「まあ聞いてみるか?」
「はいっ」

会長って何聞くんだろう。洋楽かな、邦楽かな。
純粋な期待に胸を膨らませていた唯は、にやりと笑う永知に気づかなかった。
唯の欠点は、目先のことに目がくらんで、まわりが見えなくなるということ。今は永知がなんの音楽を聴くかに興味深々で、もはや今自分がどういう状況に置かれているかもまったく自覚していない。

そして楽しそうに永知がCDをセットし、流れてきた音は―――――

『ん、ぅ…っ』
『ゆーい、喘いでないでなんか言えよ』
『ふぁ…っ』
『気持ちい?』
『ん…っおみ、く…っ気持ち…んあっ』
『あー…たまんねー』

「や、やあああああ!!!!!!」
「いいだろ?唯がいないときはこれ聞いて一人で―――」
「やああ!!きいてないです!!!」

自分の声が、永知のオカズだという知りたくもない情報にガチ泣きな唯。
逃げようとするけれど、もう遅い。

「ぼ、僕あのディスク割ったのに…っ!!!」
「ばかだなあ、あんなこと想定内に決まってんだろ?ちゃんと最低4枚は焼いといた」
「ふ、ふええ〜〜〜っっ!!!」
「あーでもやっぱCDだけじゃもの足りねえわ」
「や、やだっ!!もうなんもゆわないで!!」

もう永知の行動パターンが読めてきたのか、必死に言葉を紡がせないよう抵抗する唯。それにまったく動じず、

「じゃあ、本物の声を聞かせてもらおうかな」

いつの間にか反転し、ソファの背もたれに倒されていた唯は、そのまま噛みつくように降ってきたキスに、どんどん抵抗が鈍くなっていった。



end


とうとうここまで来ました永知さん。
今日はいいオ○ニーの日ですよ!
バイトで日付を書くとき、「今日はお、な、…」とか思いながら0721の数字を書き込んでました。くそ変態。
今日だけは日付感覚ばっちりだった!!

こういうネタになる日付募集中ですwwww





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