∴ 02

結局ネクタイは結べずよれよれの姿のまま自室に放置され、凪はいつものスタイルのまま部屋を出た。

「今日委員長元気ないね…」
「どうしたんだろうね…」

(ネクタイのことを考え憂鬱になって)ため息を吐いている姿を見て、心配する生徒たち。
もちろんそれは例外でもなく、

「凪が元気ねえんだけど…!」
「知らないよばか!!話しかけにでも行ってきなよ!!」

廊下の隅でこっそりと自分の親衛隊長の陽摘(ひつみ)に相談をしている、国見統臥(くにみ・とうが)の姿があった。
どん、と背中を押され廊下に飛び出すと、目の前に銀髪の後ろ姿が目に入る。

「ほら突撃!!」

びしっ、と陽摘に凪の方向を示され、反射的に足が向かう。
(犬みたい…会長…)
まわりの生徒たちは昔の会長の輝かしかった姿を懐古したのだった。



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