近似値


全知全能唯一無二
まあ羨ましいねぇそんなのも、そんな言い草まるで興味がないよ君。君なら欲しがると思ったんだけどね。「だっていらないから」ほらやっぱり興味ないじゃないか

いつだってそうだ、彼は本当に分からない。何を得たいのか何をしたいのか、常人には分からない。(もっとも僕も常人じゃないと彼に言われたが、彼より幾分か常人よりだと思う。)

「やっかいな物を愛すより、もっと他のとこに注ぎなよ」
だからほら、こうやって俺の平穏を壊すだろ。静雄から電話来たよ。臨也いるか、ってもう‥うちに苛々してる状態で来られたらたまったもんじゃないセルティとの平穏もとい愛の生活が失われるんだよ!なんて僕の切実な言葉はまた流される。
「シズちゃんと喧嘩する気分じゃないし今日は帰るよ」ああそうしてくれ、僕は嬉しいよ今とっても!

「君なら神になれるかもね」なんてぽろっと見送りのあとに呟いたら聞こえたみたいで、俺はそんな厚かましい存在にはなりたくないよって言って小走りで帰っていった。


ああやっぱり神に程近いのかもね、なんて思った


[*前] | [次#]
ページ:






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -