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◎Express×創作


雨が降り続いていた。
ごく普通の駅であるにもかかわらず、トッキュウレッシャーは長時間の停車を余儀無くされていた。
構内の駅名標も少し年季が入っているが至って普通、闇駅の特徴も皆無。イマジネーションが多く感じられる場所でもない。
けれど、車掌は言ったのである。この街は闇に包まれています、と。
全く予期していなかった駅だったために、列車は僅かながらも痛手を受け、闇が払われなければ出発ができないという状態である。
五人は傘を携え列車を降り、緊急事態だと駆け付けた明と合流する。絶え間無く降り注ぐ雨粒に打たれながら、明は眉間に皺を寄せた。
「さっきも話したけど、闇の原因を取り除かないと動けない。サッと原因を探して、出発しよう!」

駅を出て六人は目を見張った。降り続く雨のせいで街は洪水被害にあっていた。膝下まで浸るその濁った水の量は、雨を降らす能力を持っていた明でさえ見たこともない物で、これはもう自然災害と言っても差し支えない。
だが、それならば列車はこの場に乗り入れることすらできないはずであり、やはり、何らかの力が働いているとしか六人には考えられなかった。
「何か新しい力を持ったシャドー怪人の仕業なんじゃ……」
ヒカリがポツリと呟く。しかし、それは明によって直ぐに否定される。
「シャドーラインは人から闇を作り出す。人を一気に減らすようなやり方はしない」
「そっか、そうだよね……」
「っし!みんな、手分けして原因を探そう!それじゃ、俺あっちね!出発、進行!」
そう叫ぶと、ライトはざぶざぶと水を掻き分けて行ってしまった。明とカグラもそれぞれの方向へと既に歩き始めており、その背を見て残された三人は息を吐いた。

電話で呼び出され、目的地の大きな穴の淵に立つ。
大雨のせいか穴には大量の水が流れ込んでおり、さながら湖のようにも見える。
皆の集まっている場所を確認して、なんだ僕が最後かと笑いながらそちらへ向かう。
するとすぐに聞こえるのは子供のすすり泣く声。ぎょっとして駆け寄ると、幼馴染の一人、ヒカリに抱かれる小さな男の子が目に入った。
「ど、どうしたの、その子?」
「ミオが見つけたんだ。で、明が言うにはこの雨、この子が原因らしい」
えっと数人から声が上がる。全員呼んでから説明をしようと思ったのだろう。
「シャドー怪人には見えないけど……」
「ああ、こいつはシャドー怪人じゃないからな」
「えっ、どういうこと?」
「前に闇溜まりを見ただろう、こいつはその人間版みたいなものだ」


ここまで書いて挫折して終了
泣き虫なあめふらしの男の子が創作におりまして


10/08 19:07


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