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- ナノ -


◎Express.6


うーん……

ばつばつと聞きなれない音に気づいて顔を上げた。
傘を差した少女が、こちらの手元をじっと見ている。
「危ないぞ」
「なにしてるの?」
忠告を無視して少女はしゃがみ込み、こちらを見る。セミロングの黒髪に、丸く大きな黒い瞳。灰色のパーカーワンピースと、赤地に白いドット柄の雨傘。ふにふにと柔らかそうな頬は色づき、大きな傘の柄を持つ手は自分のものよりだいぶ小さい。
「虹を守っている」
「どうして?」
少女は首を傾げた。




10/03 15:28


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