※圓の自宅(一人暮らし)で。会話文。
「ん?なに見てるんだい?」
「高校の卒業アルバム。で、これが俺がいた頃の生徒会。つっても、約一名行方不明どころか蒸発しちまってな…。ほら、この会計だ」
「あれ?」
「どうした?」
「この子、銀髪?それに目の色も緑色」
「はぁ?何言ってやがる。望月は確かに髪染めてるが、銀髪に見えるわけねぇだろ。お前、大丈夫か?眼科に連れていこうか?」
「(まさかこの子…。)ねぇ、行方不明とか蒸発ってどこに行っちゃったんだい?」
「分からねぇから蒸発なんだろ。監視カメラからも忽然と姿を消しちまったらしい」
「へぇ」
「不思議なやつだったよ。台風の日でも一人だけ髪乱れねぇし、土地勘ねぇ場所でも迷子にならねぇし。高3体育祭の競走なんてこいつ一人だけ追い風で、俺ら他は全員向かい風だぜ?勝てねぇどころか、むしろありえねぇ」
「(やっぱり。)風に贔屓されてるんだよ」
「はぁ?…お前も大概不思議だよな」
「この子、軽いというかチャラそうに見えるけど大丈夫?(シルフ口説いたらどうしよう)」
「なんでお前がそんな心配をする?知らねぇやつなんだろ?…まぁ、見た目はチャラいが、割としっかりして頼りになったぜ」
「よかった。(しっかりした子ならあの世界を任せられるかな。きっと大丈夫)」
「ん」
「ていうか、まどかちゃん嫉妬した?」
「ば、バッカじゃねぇの!?」
「まどかちゃん大好きだよ」
「まどかちゃん呼ぶな!」
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王には世界を守る義務がある。
そして、俺にとっての世界は君である。