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9.※


デザインとは聞いたが、そいつがデザインしたわけがない。伊瀬が一から作ったんだ。

とりあえずの情報は手に入れた。

現在、考えられる可能性は二パターン。

誰かが盗んだとは言わず、自分がデザインしたのを加賀美に売り、気に入った加賀美がこの鷲の出処を知らずに使っているのか。

もしくは、本当は伊瀬に通じる誰かから手に入れ、出処を知った上で使用している。だが、俺には教えたくないから嘘をついているかだ。

(どちらにしろ、加賀美から誰かを紹介される。…そいつを洗えばいい)

絶対に尻尾を掴んでやる。

そう意気込んだ瞬間、シュ、と短い音がしてスラックスが緩む。音につられて自分の腰を見た時、既にベルトは外されていた。せっかちだと笑う俺を、加賀美が恨めしげに睨む。

必要な情報は保証された。だったら早めに加賀美を満足させて、部屋に戻って慧が帰ってくる前にシャワーを浴びた方が得策だろう。

また煽ろうと口を開いた。

誘い文句なんて腐るほどある。

「たか、…っ!!」

だが、開いた口からまだ音が出ていない時だった。一周の浮遊感と共に視界が反転して、背中にソファーの柔らかさを感じながら天井を見上げていたのは。当然の出来事につい瞠目する。

ソファーに押し倒されたのだ。

目の前にはギラギラと目を煌めかせる虎がいて、これ以上の待ては無理そうだ。

これ以上遊んで俺の帰りが遅くなって、慧に見付かるのは避けるべきだ。俺はいっそ自ら足を広げ、加賀美の脇腹に内腿を擦りつけながら、俺の股の間に陣取るそいつに媚びてみせた。

そうすれば、

「ぁ、…ん、いきなり…!」

スラックスを下ろされ、下着の中に手が入ったと思ったら硬い後孔に指が入った。

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目には目を、歯には歯を。
罠には罠をもって制するのが最善だ。